前回 に引き続き
シルヴァーノ・アゴスティの作品を観て参りました
実は土曜日に、「ふたつめの影」を観て
日本の精神医療の立役者である石川義信氏のトークショーを拝見しようと思っていたのですが
なんと、開始時間ギリギリの15:00前に行ったところ
満員御礼で、入場出来ませんでした・・・orz
宇多丸氏のご尊父でもある石川氏、息子さんより人気ありますね
(●ゝ艸・)
そんな訳で、なんだか力が抜けてしまい
日曜日も結局、バウスシアターへ足を運ぶ事無く
本日、19:00~の回で2度目の観覧となりました
今回の上映は、1976年の作品より「天の高みへ」
ストーリーは、バウスシアターのサイトによると・・
北イタリアの田舎町にある病院の関係者たちがヴァチカンへ赴き、
法王に謁見する。
メンバーは、当時多くいたマルクシズムに傾倒するイエズス会神父、
世渡り上手の町の名士、地位に固執する地元在家カトリック組織の代表、
医師、看護師、ろうあ者など14人。
ヴァチカンで乗り込んだエレベーターの中で、事態は思わぬ展開を迎え、
悲劇が幕を開ける。
「エンディングを観なければ、この映画は理解できない」とは監督の言葉。
人間の「仮面」を意識させる怪作。
・・との事
内容的には、人間の本性が赤裸々に描かれるであろう事は予想していたのですが
テーマ的に興味深く、楽しみにしていた一本でもありました
・・・が、やはり
中々のエグさ・・・
テーマがテーマだけに、覚悟していたとは云え
やはり、外国人ならではの描けるエグさというのでしょうか・・・
日本人が描いたら、もっと湿度が高くなるのかも知れませんが
それでも、こう大胆にある意味あっけらかんと
居直った時の残虐性や、歪んた欲望を露悪的に描かれると
なかなか、精神的にきつかったですねぇ・・・( ´д`)ぇ~
前作 でも思いましたが、その背景には
やはり戒律の厳しさや
時代の移り変わりによる、それまでの価値観の崩壊
政治思想等々・・・諸々の条件の上での内容である事が大きいと思います
現代の、しかも元々宗教に対しては大らかな?日本人にとっては
どうしてそこまで?や、おかしくなるの早過ぎるでしょ?!という
堪え性の無さが目に付く気もするのですが
その辺が、日頃抑圧された生活を
しかも修道士や修道女といった、何十年もそういった人生を生きてきた事による
鬱積した欲望が、最悪の形で逆噴射してしまう模様が次々と・・・
後半、こっそりと携帯で時間をチェックしてしまうという
なんだか、エレベーターに閉じ込められている彼らよりも
観ているこちら側が耐えがたくなって来てしまい
もう、早く出してあげて・・・
という気持ちになってしまいました
先日の宇多丸氏のトーク でも、「好き」と言われていたエンディング
・・うん。なるほど。
という感覚ではあります
完全に理解したという訳ではないのですが
確かに、これは途中で脱落しない方が良い映画ですね
怖い話でも、最後まで聞いたら一転
笑えるオチがあるパターンというのが、たまにありますが
私は弱虫なので、いつも途中の一番怖いところで脱落してしまって
最後まで怖いまま、という事がままあるのですがヾ(;´Д`●)ノ
こちらも、後半20分位はガマン大会な部分がかなりあったのですが
最後まで観切って、良かったと思います
う~~~ん、それでも夢に出てきそう
(;ω; ))オロオロ (( ;ω;)オロオロ
アゴスティは、キリスト教に対する反発心が少なからずある人物らしく
こちらにも、そういったテーマが色濃く出ています
たぶん、まだ若くて、世間を知らない故の怖いものなしだった
血気盛んな中学生頃に観たら、相当面白がって観られた一本だったと思います
明日の19:00~は
第二次大戦終盤の激動の時代を、子供(当時のアゴスティ自身)の目を通して描いた
「カーネーションの卵」の上映があり、観に行く予定だったのですが
今回ので、ちょっぴり怖気付いています:(;゙゚'ω゚'):
トレーラーで、ちょっと鳥の死骸みたいなものも映っていた気がするし
う~ん、どうしようかなぁ・・・(´ε`;)ウーン…