先週に続いて垣根の剪定をしました。結構楽しいです
義父達が住んでいた家に植えてある「ベニカナメモチ」の垣根です。
夫は子供の時から、家を建てる時、垣根は「ベニカナメ」にすると、決めていたそうです。
何故かと言えば、近くの豪農の家が「ベニカナメモチ」の垣根で、田圃の行き帰りに、眺め、なんと綺麗な垣根だと思ったそうです。新芽が吹く頃は垣根が赤く染まり、当時としては大変珍しく見事に美しかったそうです。子供心に「大尽は違うな、あんな垣根にすればお金持ちになれるのかな」と思ったそうです。大人になって家を建てる時、あの垣根にしょうと胸に秘めていたんだそうで、そんな訳で、初めて建てた診療所謙住宅は、家の設計も何も決まらないうちに、垣根は「ベニカナメモチ」にすると、夫は宣言しました。
夫の念願の垣根を作った当時、まだこのあたりでは「ベニカナメモチ」の垣根は珍しく、剪定をし芽を吹く頃、まるで赤い花が咲いたように華やかで、道行く人が時々わざわざ車を止めて、「この垣根はなんと言う名前ですかと」
と聞かれました。また「挿し木をしたいので芽をください」と沢山の人が新芽を持って行きました。そして垣根を作ってくれた庭師さんが「お客さんが増えた」と毎年暮に庭の手入れに来た時話してくれました。
夫は夏になると垣根の剪定するのが楽しみで、「厚くなっては価値がない薄く切れただろう」と言っては 自分の手で剪定した垣根を眺め満足していました。
しかしある年病気が入ってしまいました。庭師さんに何回も消毒してもらったり、自分でも消毒したりしましたが、
無残な姿になってしまいました。とうとう諦めて「ベニカナメモチ」の垣根を全部抜くことにしました。「充分楽しんだかから、もういい」といいました。
このあたりでも、それから増えたベニカナメモチの垣根も、病気が発生した頃をさかえ減ってしまいました。
しかしその豪農の家の垣根は今も健在です。そうそうお金はそう簡単には貯まりませんね。
義父が垣根に病気が入る数年前、自分の家の前にベニカナメモチの垣根をつくりました。そこは風当たりもあまり無く、暖かく病気も入りましたが、消毒に良く効いて、綺麗な垣根になりました。しかし義父が垣根の手入れも出来無くなり、夫が手入れをしていました。しかし段々手も廻らなくなり、また資金も無く、庭師さんには「カシグネ」の樫の木の手入れをしてもらうの精一杯で、庭の木までは手が入てもらえれません。
夫が感心が薄らいだベニカナメモチの垣根を私が気が向くと手入れをしていましたが。去年何もしないでいた所、すっかり、ヤブガラシ覆われ、弱ってしまいました。今年の夏もヤブガラシに覆われなおさら哀れな姿になってしまいました。半分くらい枯れてしまいました。今日は枯れたカナメモチの木を切りました。その代り内側に植えてある「やまつつぢ」が日が当たりノビノビした気がしました。カナメモチは温暖な所に生育するのでこのあたりには少し無理があったのかもしれません。
しかし今日手入れをしながら、あの先代庭師の穏やかな顔や、奥さんの顔がベニカナメモチと一緒に思い出されました。夫は全部切ろうと言いましたが、少し残ったベニカナメモチをこれから大事にしょうと思いました。
師師さんのお世話にならなくてすむようにと、主に雑木に変えた庭ではあるが、それでも手入れがいる義父達が遺した庭木を、夫は感慨深そうに手入れをしていました。
「カナメモチ」を植えてみたが、やっぱりお金持ちにはなれないと夫は諦めたのかな?
私は残ったカナメモチが何時まで手入れが出来,,生かすか、課題が出来、楽しみになりました。