・前置き
最近、日に日に暑くなってきましたね!夏が近づくにつれ、ワンちゃんの皮膚のケアが非常に重要になってきます。そこで、今回は高温多湿のこれからの時期に起こりやすい膿皮症についてご紹介いたします。
・膿皮症ってどんな病気?
膿皮症は、ワンちゃんの皮膚に常に存在しているブドウ球菌が、異常に増えたときに起こる皮膚の病気です。また、他の皮膚の病気や、免疫力の低下、誤ったスキンケアにより、皮膚の抵抗力が失われてくると、細菌が異常に増えて皮膚が化膿することがあります。また、ワンちゃんの皮膚病としては、頻繁にみられるので愛犬と、飼い主様を悩ませる病気になります。
・どんな症状なの?
皮膚の赤み(ニキビのようなもの)、皮膚のかさつき、
皮膚の黒ずみ、
環状にフケがみられる、毛の脱毛、
皮膚の痒み、
カビのような臭いなどが認められます。
・原因は?
膿皮症の原因は、ブドウ球菌による感染が最も一般的であり、全体 90%程度を占めるとも言われています。また、ブドウ球菌は、犬の皮膚にもともと存在する常在菌です。(正常な時も細菌はいます)さらに、ワンちゃんが暮らしている生活環境が高温多湿や、不衛生だったり、シャンプー後に生乾きの状態が長く続いたりすると、細菌が増殖しやすいため、膿皮症を引き起こすリスクが高まります。他にも基礎疾患としてアレルギーや、ホルモンの異常、遺伝的な要因、加齢による免疫力の低下などが、細菌の繁殖を促し膿皮症の原因となることもあります。
・予防方法は?
先程もお話したように、皮膚に常在するブドウ球菌感染が主な原因となり、皮膚の抵抗力が下がったときや、高温多湿な環境などが要因で膿皮症を発症しやすくなります。
なので、以下のポイントを意識することが大切です。
・良質なドッグフードを選ぶ
・おやつや人間の食事がメインにならないように気を付ける
・高温多湿を避け、快適な温度設定にする
・ノミダニ、フィラリアなどの予防接種をしっかりする
・定期的にシャンプーを行い、十分に洗い流し毛の根元までしっかり乾かす【使用するお湯の温度は、35℃~37℃を意識する(高温だと皮膚のバリア機能に影響を及ぼす)】
・定期的なブラッシングなどのケアをする
このように膿皮症は、健康管理をしっかり行うことで予防できる可能性が高くなります。特にこれからの季節は、しっかりと注意しましょう。
・まとめ
犬の膿皮症はよく見られる皮膚病ですが、軽度の肌荒れと侮って放置してしまうと、悪化する恐れがあります。なので、これからの季節、ワンちゃん皮膚を定期的に気にかけてあげてください。