【がん】栄養失調ではがんは寛解しない #がん#アルブミン | まねき猫ホスピタル院長 獣医師・石井万寿美 ペットのいる暮らし

まねき猫ホスピタル院長 獣医師・石井万寿美 ペットのいる暮らし

小動物臨床をしている獣医師です。書くことが好きで本も書いています。自分の勉強したことを伝えて、少しでも世の中に還元できれば、こんな嬉しいことはありません。

image

↑眼窩 鼻腔内リンパ腫が4年以上寛解しているいちごちゃん

 

私たちは、がんは炎症反応でなるべく自分の力で寛解してもらうと思っています。

 

栄養失調では、がんは寛解しません。

体重が減らないといいというものではなく、栄養状態がよくないといけないのです。

 

それはアルブミンで見ます。

 

アルブミン値は血清中のタンパク質の濃度、すなわち栄養状態を表す指標のひとつです。

 

和田洋巳先生によりますと、

・アルブミン値が4以上 正常

・アルブミン値が3.5~3.9 低栄養予備群

・アルブミン値が3.5以下 低栄養

 

となります。

 

がんの治療をしていると、なかなかアルブミン値が4以上の子はいませんが、やはり低栄養の子はなかなか寛解しません。

 

 

【飼い主さんのできること】

・アミノ酸点滴

・アミノ酸のサプリメントの内服

・きな粉を与える

 

 

などをして、がんの子は、アルブミン値が4に近くになるようにしてあげてください。