【がん】線虫が尿をニオイをかいで、犬のがんのリスクがわかるのか? #がん#線虫検査 | まねき猫ホスピタル院長 獣医師・石井万寿美 ペットのいる暮らし

まねき猫ホスピタル院長 獣医師・石井万寿美 ペットのいる暮らし

小動物臨床をしている獣医師です。書くことが好きで本も書いています。自分の勉強したことを伝えて、少しでも世の中に還元できれば、こんな嬉しいことはありません。

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↑眼窩 鼻腔内リンパ腫が4年以上寛解しているいちごちゃん

 

がんの子を多く診察しています。

飼い主さんの中には「健康診断を受けたのに、2カ月後にがんになってしまって」と言われることがあります。

 

そして、科学が進んで以下のような「線虫によって、がんが発見できる」というサービスがあります。

 

以下から文章を引用しています。

 

罹患率は人の8倍 犬のがん検診が予防医療を変えるか(Wedge(ウェッジ)) - Yahoo!ニュース

 

今年5月、こうした飼い主の切実な悩みを解決してくれる「犬用がん検診」が登場した。その名も「N-NOSE わんちゃん」。 開発・発売したのは、人間のがんを〝線虫くん〟が尿の匂いで見つける「線虫がん検査=N-NOSE(エヌノーズ)」のHIROTSUバイオサイエンス(東京都千代田区)だ。

 

 

しかし、最近、この検査の頻度が低いのでないか、と人医療で発表されました。

 

以下の文章から引用しています。

 

「尿1滴でがんリスクがわかる」は本当か。50万人超が受けた「線虫がん検査」衝撃の実態(NewsPicks) - Yahoo!ニュース

 

 

感度とは通常、がん患者を正しく「がんである」と判定できる割合のことだ(N-NOSEの場合はあくまでリスクの判定なので、「がんであるリスクが高い」と判定できる割合を指す)。

 HIROTSU社は、N-NOSEの感度について、過去に3つの学会で発表したデータを基に86.3%、また、健常者を「がんでない(低リスク)」と判定できる割合(特異度)は90.8%と謳っている。

 

 しかし、陣之内院長が最も人数の多い和白クリニックの結果から推計したところ、感度は約13%となり、広告の数字を大幅に下回った。もし実際の感度がこれほど低いとすれば、本当はがんがあるのに見逃すケース(偽陰性)が多数発生することになる。 

 

もちろん、がんがないのに高リスク判定(偽陽性)となる人が多いことも見過ごせない。和白クリニックの結果によれば、陽性判定者の97%にあたる325人は、実際にはがんがないのに精密検査を受けたことになる。

 

まとめ

 

上記は、人医療なので、犬のデータではありません。

これが、そのまま当てはまるのかわかりません。他の人の医療機関で検査をすると、感度は13%になっています。

こういうデータがあることを理解して尿でがんの健診を受けてください。

 

新しい検査ができると、このような知識も大切です。