【食事療法】食欲が落ちた子の意外な落とし穴とは? #食事療法 | まねき猫ホスピタル院長 獣医師・石井万寿美 ペットのいる暮らし

まねき猫ホスピタル院長 獣医師・石井万寿美 ペットのいる暮らし

小動物臨床をしている獣医師です。書くことが好きで本も書いています。自分の勉強したことを伝えて、少しでも世の中に還元できれば、こんな嬉しいことはありません。

image

食欲が落ちると、猫や犬の場合、魚やササミ、卵などのタンパク質を与えることがよくあります。これは彼らが肉食であるためであり、雑食ではないためです。そのため、彼らはタンパク質を好んで摂取します。

しかし、その結果、食事に魚やササミ、肉、卵などを過剰に与えてしまうことがあります。この状況では、以下の血液検査の数値が上昇する傾向があります。

食欲が落ちてくると、どうしても魚、ササミ、卵などのタンパク質をあげます。

 

尿素窒素(BUN)の値が上昇し始めます。クレアチニン(CRE)の値が正常でも、BUNが上昇している場合は、腎不全の進行を示す可能性があります。

 

 

●飼い主さんのできること

最近、ササミなどのタンパク質を多く与えていた場合は、BUN、CRE、総タンパク質(TP)、アルブミン(ALB)などの血液検査をしっかり受けましょう。

 

上記の血液検査の数値が異常値を示している場合は、タンパク質の量を減らすことが重要です。

ただし、TPとALBの値が低下すると問題が生じる可能性があります。その場合は、アミノ酸のサプリメントを与えといいですね。

 

飼い主がタンパク質を過剰に与えると腎不全のリスクがあることを認識しておくことは重要です。