私たちの動物病院は、複数の病院にかかっている子が多くいます。
今日は、丸山ワクチンを定期的に取りに来られる猫さまの話です。
「慢性膵炎を持っていてね。突然、食べなくなって吐くのですよ。そのとき、近所の動物病院に駆け込んでいます」と言われました。
そこで、私たちが提案したのが、エクソソームの注射です。
●膵臓の役割
はじめに膵臓の役割をざっくり説明します。
膵臓は胃の後ろにあり、消化液を分泌する外分泌機能と、ホルモンを分泌する内分泌機能をもっています。
□消化酵素
・糖質を分解するアミラーゼ
・たんぱく質を分解するトリプシン
・脂肪を分解するリパーゼ
□ホルモン
膵臓のランゲルハンス島細胞からは、糖の代謝の以下のホルモン
・インスリン
・グルカゴン
・ソマトスタチン
●慢性膵炎から糖尿病に
膵臓は、消化酵素を出すだけではなくホルモンも出しているので、、頻繫に慢性膵炎を起こしていると、糖尿病になる可能性が高くなるのです。
●当院の治療
そこで、私たちは、エクソソームの注射をしました。
膵臓の細胞が、慢性的に炎症を起こしているので、そこを修復、再生を願って行いました。
●なぜ、エクソソームなのか?
エクソソームは、数百種類以上の生理活性物質が含まれています。これらの成分は、体内で損傷を受けた組織を回復させるためのサポート役として、‟細胞の修復・再生“を促します。
膵臓が修復されることを予測しています。
●飼い主さんのできること
慢性膵炎を繰り返している子は、エクソソームの注射という選択肢もあることを知っておいてください。
慢性膵炎の子に全部が、エクソソームが効果があるとはいいきれませんが、このような可能性がある時代になりました。