■がん 放射線治療、手術の後表在性がんにイミダゾキノリン #ベセルナクリーム#細胞性免疫の活性化 | まねき猫ホスピタル院長 獣医師・石井万寿美 ペットのいる暮らし

まねき猫ホスピタル院長 獣医師・石井万寿美 ペットのいる暮らし

小動物臨床をしている獣医師です。書くことが好きで本も書いています。自分の勉強したことを伝えて、少しでも世の中に還元できれば、こんな嬉しいことはありません。

image

 

私たちの動物病院では、他院でもうなにもできないといわれた子もきます。

今日、ご紹介する子は、放射線治療をしてその部分が腫れて自壊している子です。

 

お顔なのでですが、舌が届かないので尖圭コンジローマの軟膏を使ってます。、

 

人間の方で、尖圭(せんけい)コンジローマという疾患があります。性病の薬なのですが、これは、ウイルスによる疾患で、そのときにベセルナクリームというのが使われています。

 

それを動物のがんに使っています。

がんは、

1、表在性

2、舐めないところ

などと限られているのですが、この薬は高価なことが難点ですが、表在性なら、塗る薬でがんある程度よくなることがあります。

2007年にわが国で発売されています。

 

イミダゾキノリン (ベセルナクリーム)の作用機序』

1、樹状細胞のTOLL様受容体7に作用し、サイトカンイの発現増殖で細胞性免疫の活性化

2、がんをアポトーシスへの誘導

3、抗血管新生作用による抗腫瘍効果

 

などあがるのです。

 

小さいがんだど、ベセルナクリームを塗布するだけで、寛解する子もいます。

分子細胞生物学が進んで、このような薬も使われるようになりました。