■感染症 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)が東京で発生 #SFTS#血小板減少症 | まねき猫ホスピタル院長 獣医師・石井万寿美 ペットのいる暮らし

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小動物臨床をしている獣医師です。書くことが好きで本も書いています。自分の勉強したことを伝えて、少しでも世の中に還元できれば、こんな嬉しいことはありません。

 

いままでは、西日本(北陸を含む)しか、この重症熱性血小板減少症候群(severe fever with thrombocytopenia syndrome: SFTS)はなかったのに、東京で発症。

長崎に旅行に行ったことがあったが、ダニに咬まれた形跡はなかったとか。

 

詳しいことは、以下のサイトに載っています。

https://www.niid.go.jp/niid/ja/allarticles/surveillance/2467-iasr/related-articles/related-articles-473/8984-473r02.html

 

サイトによりますと、

 

長崎県訪問初日から6日目(第1病日)の夕方から食欲不振, 頭痛を自覚した。翌日(第2病日)に東京に戻った。発熱, 嘔吐, 下痢症状も出現した。第4病日に近医を受診して末梢血液検査がなされ, 白血球減少と血小板減少を指摘されたが, その時は対症薬処方による治療がなされた。しかし症状は改善せず, 第7病日には意識がもうろうとしたため前医の救急外来を受診した。

 

となっています。

食欲不振、頭痛、発熱、嘔吐、下痢などは、よくある症状です。でも血液検査をして、初めてわかる病気です。

 

●犬や猫が感染した場合

(症状)

*不顕性感染(症状がない)

*発熱、食欲消失

*白血球減少症


(治療法)
*対症療法しかなく、有効な薬剤はありません。

 

●もふもふちゃんを散歩に行っている飼い主さんへ

①ダニから媒介するので、動物病院でダニの予防薬を

②飼い主さんは、暑いけれど、足から咬まれることが多いので、サンダルではない足を覆っている靴で、散歩を。

③なかなか熱が下がらない場合は、血液検査を受けて精密検査を。

 
科学的に正しい知識を持ってもふもふちゃんを飼ってあげてくださいね。