■がん 猫 軟部組織肉腫の症例① 18歳で2キロ少しの子 #軟部組織肉腫 | まねき猫ホスピタル院長 獣医師・石井万寿美 ペットのいる暮らし

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小動物臨床をしている獣医師です。書くことが好きで本も書いています。自分の勉強したことを伝えて、少しでも世の中に還元できれば、こんな嬉しいことはありません。

↑2019.06.28

 (現在、ここまでよくなっています。もうじき寛解ですね。)

 

『寛解への推移』

 

↑2019.02 25

 

↑2019.04 02

 (増殖性があり、どんどん大きくなりました。)

 

↑2019.04 18

 (増殖性があり、どんどん大きくなり自壊しました。)

 

↑2019.06.04

 

猫さまの軟部組織肉腫です。

 (遠隔転移は少ないけれど、再発を繰り返す。

 病理検査では、余裕を持った切除が望まれる、と書いてあります。

 余裕がない部分が出来たときは、どうするの? と思って病理検査診断書を読んでいました。

 

足に出来たので、断脚しかないとないといわえて、動物病院の紹介で来院されました。

 

●治療1

①丸山ワクチン

②少量の抗がん剤治療

上記の治療はあまり反応がなかったので。

 

●治療2

この子は、

*SAAが、高値159,2(正常値は0から2.5)

*リンパ球の数が少ない。

*好中球/ リンパ球の比 84.3/5.2

 

などの免疫系がちゃんと動いてくれないと判断した。

①レーザー蒸散

②モーズ軟膏

③温活

④高濃度ビタミンC点滴

⑤重曹療法

⑥丸山ワクチン

 

この猫さまは、18歳で体重が2200gしかないので、ゆっくり丁寧に治療をしています。

 

患部が治ってきたのに、伴い

①食欲もあり

②庭を散歩する

 

ようになりました。

 

寛解しましたら、またご報告をします。

 

 写真は、飼い主さんの承諾を得て、アップしています。