■ジアルジア 免疫を生かした治療法とは! #丸山ワクチン #ラクトフェリン #乳製菌 | まねき猫ホスピタル院長 獣医師・石井万寿美 ペットのいる暮らし

まねき猫ホスピタル院長 獣医師・石井万寿美 ペットのいる暮らし

小動物臨床をしている獣医師です。書くことが好きで本も書いています。自分の勉強したことを伝えて、少しでも世の中に還元できれば、こんな嬉しいことはありません。

 

ペットショップから、購入したワンコさまが、ずっと下痢で血便と粘膜便をしていたので、来院されました。そのもふもふちゃんは900gのトイ・プードルでした。

 

子犬、子猫で痩せている場合は、体力もない状態なので、手厚い治療が必要です。

 

保護した子猫なども同じような状態で来院されるケースをよく見ます。

 

このような場合は、

●下痢パネル

 

という検査をしていただきます。(外注です)

 

結果が出るまで、下痢の治療をしておくのですが。

この子は、ジアルジア症でした。

 

●ジアルジア症

*寄生虫疾患です。

*ジアルジア症は、原虫の一種であるランブル鞭毛虫 (giardia lamblia) が感染

*子犬や子猫は免疫力が弱いので、糞便による汚染が起こりやすい多頭飼育環境で多く発症し

 

(治療法)

*皮下点滴

*皮下にジアルジア用の抗生剤

 

 免疫強化の治療法

  *ラクトフェリン

  *乳製菌のサプリメント

  *丸山ワクチンの目薬

 

 

私たちの病院は、腸内細菌叢が健全になれば、ジアルジアがいなくなりますので、免疫誘導の治療をします。内服薬で抗生剤を出すことは、慎重にしています。

 

 

このワンコさまは、体重もすくすくと増えて、元気になり治療は終了しました。

 

●子犬、子猫の注意点

*毎日、体重が増える子は、予後がいい。

*体重が減る子は、あまりよくないで、濃厚な治療が必要。

 

(飼い主さんがすること)

*子犬、子猫が下痢が続くようなら、下痢パネルをしてもらう。

  ウンチを持っていく。

*腸内細菌叢を考えた治療をしてもらう。

*ジアルジアの場合は、寄生虫なので、ウンチがついたものは基本破棄。