■がん 『何でも食べさせてあげて下さい』#がん#分子栄養学#腎不全 | まねき猫ホスピタル院長 獣医師・石井万寿美 ペットのいる暮らし

まねき猫ホスピタル院長 獣医師・石井万寿美 ペットのいる暮らし

小動物臨床をしている獣医師です。書くことが好きで本も書いています。自分の勉強したことを伝えて、少しでも世の中に還元できれば、こんな嬉しいことはありません。

{3B60000C-C9C0-41EC-B317-25DE12EFAAB6}

がんの子を多く診察しているので、転院の子もたくさんいます。

分子栄養学を勉強している私にとっては、
『何を食べているか?』は、大切なことなので、必ず尋ねます。

『がんなんで、何でも食べさせてあげて下さい、っていわれましたが』とのこと。

血液検査を見ると、
1.BUN(尿素窒素)が異常に上がっている。
2.CREが、少し上がっていた。

つまり『腎不全』になっていたのだ。

飼い主さんにお尋ねすると、
1.馬肉
2.他の動物性タンパク質

を多量にあげらていた。

確かに、がんになると
1.貧血
2.低タンパク質
3.低アルブミン

になりやすいです。

それで、動物性タンパク質を与えたいのは、理解出来ますが、カラタと相談しながら食事をあげないとです。

血液検査を見ながら、食事やサプリメントをあげることは、大切です。

BUNやCREが上がってきたら、

1.動物性タンパク質を減らす
2.アミノ酸の点滴
3.アミノ酸のサプリメントを与える

などしないと、食事で病気を作っていることになります。

がんなので、好きなものを食べさせたいというのは、よくわかりますが、がん以外の病気を作ってしまうこともあるのでね。


食べものだけ気をつけていたら、がんならないとは、いい切れませんが、やはりがんになりにくいカラダを作ることは、大切ですね。