奈良国立博物館で「空海」を知る | 艦艇・船舶つれづれ

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旧帝国海軍および海上自衛隊の艦艇、海上保安庁の船艇、主に戦前の民間船舶を中心としたブログです。
「海軍艦艇つれづれ」からタイトルを変更しました。

5月2日は、私の部署の課員2名が出勤する予定となっていたので、私も午前中は出勤する予定にしていたのですが、前日になって2名とも「2日は有給休暇を取りたいです」とのこと。

相手先がGWで連絡がつかないこともあり、急ぎの仕事もなかったので、私も有給休暇を取ることにしました。

 

ですが、夕方に奈良で以前の同僚と会う予定があったので、昼前に家を出ました。

 

昼は森ノ宮駅近くの「カレーうどん 徳正」さんのカツカレーうどんで腹ごしらえ。

 

「カレーうどん 徳正 森ノ宮店」のカツカレーうどん

 

そして、鶴橋駅から近鉄電車に乗り近鉄奈良駅へ。

駅から東へ向かいしばらく歩くと、目的地に到着しました。

 

奈良国立博物館(なら仏像館)

 

ここで今開催されている企画展は、これでした。

 

「生誕1250年記念特別展 空海KUKAI」

 

結構話題になっていた企画展だったので、開催時から行ってみたいと思っていました。

5月2日はGW中とはいうものの平日でしたが、結構な人出でした。

 

ショーケースを見るにも列ができるほどでしたが、それでも休日よりはマシだったのではないかと思います。

展示物は空海の直筆の書面や唐から持ち帰った書物など非常に貴重なものが多く、また空海が持ち帰って体系化した密教の歴史や、空海と天台宗の開祖である最澄との関係など、詳しく説明されており、じっくり見ながら回った結果、あっという間に3時間近く経っていました。

 

唯一撮影可能だった文殊菩薩坐像。

 

中国・西安碑林博物館 文殊菩薩坐像

 

空海は、四国に生まれ遣唐使として大陸に渡ります。

その時の様子を描いた「弘法大師行状絵詞」に記載されていたのが、看板にも採用された遣唐使の船の絵です。

 

「弘法大師座像」(右)と「弘法大師行状絵詞」(左)に書かれた遣唐使船

 

船に関するものを見つけて、ひとりテンションが上がっていました(笑)。

じっくり堪能し、外に出ます。

 

奈良国立博物館(新館)

 

新刊の前庭には鹿がたくさん遊んでいました。

 

新館前庭の鹿たち

 

17時に元同僚の職場へお邪魔する予定でしたが、少々時間があったので寄り道を。

佐保川沿いにこんな公園を見つけました。

 

「大佛鐡道記念公園」

 

大佛鐡道とは、関西鉄道(後に国有化された現在の関西本線・草津線等を開通させた民営鉄道会社)が、明治31年に加茂駅と大仏駅を開業させ、翌年に奈良駅まで延伸した際の路線でした。

現。JR関西本線(大和路線)の加茂駅―木津駅ー平城山駅ー奈良駅よりも東側を通り、勾配の大きい坂やトンネル・橋梁が多く、当時の機関車での運行が困難であったことから、開業から9年間で現在の木津駅回りの新線に切り替えられ廃線となったものです。

 

「大佛鐡道記念公園」の大仏鉄道遺構めぐり案内図

 

奈良での数時間を堪能し、元同僚とJR奈良駅前で飲みながら昔話に話を咲かせ、有意義な一日を終えて21時過ぎに帰途につきました。

結果、前回のブログに記した通り、翌日は若干二日酔い気味でウダウダと1日つぶしてしまいました(笑)。

 

私の通勤で利用する南海本線には、遣唐使船の出発地であった住吉大社があります。

 

住吉大社にある「遣唐使進発の地」の碑

 

遣唐使については少々親近感がわいてきましたので、空海と遣唐使船の関係、また遣唐使船について近いうちに調べてみようと思います。

 

今回の「空海」展では、展示に絆され思わず図録を手に取っていました。

3,000円と値が張りましたが、展示品がほぼ網羅されており、総ページ数300ページの約8割がカラーとなっており、一般書籍で出版されたら3倍程度の価格となりそうな豪華版でした。

 

企画展「空海KUKAI」図録