特設艦船に関する資料について | 艦艇・船舶つれづれ

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旧帝国海軍および海上自衛隊の艦艇、海上保安庁の船艇、主に戦前の民間船舶を中心としたブログです。
「海軍艦艇つれづれ」からタイトルを変更しました。

久しぶりの投稿です。
当方の転勤等があり、バタバタのなかで趣味に使う時間がほとんど取れない状況からようやく少し脱したようです。
 
ところで、これまでも所謂「軍艦好き」が好みそうなWWⅡド真ん中の内容とはかなりずれている内容を書いているので、期待外れなかたもいるかもしれませんが、今回も大きくずれた内容となります。
 
今回は「特設艦船」が主題です。
特設艦船といえば戸田S源五郎氏の「大日本帝國海軍特設艦船データベース」が一級品の資料で、当方もよく利用させていただいています。このサイトの底本のひとつとなっているのが、防衛研究所に所蔵されている正岡勝直氏によって作成された「特設艦船総覧」という資料です。
ただ、この資料は防衛研究所に行かなければ見ることができない!関西在住の当方としては、これに代わる資料を探していました。この部分の全容がわからなければ、帝国海軍の艦艇について網羅したことにならないと思ったからです。
 
ネットで色々調べる中で「日本海軍特設艦船正史」なる資料に行き当たります。この資料は「戦前船舶」なる、知る人ぞ知る同人誌と言っていいような雑誌の第104号として発刊されています。
 
雑誌なので国会図書館にあるだろうと想定し検索すると関西館にありました。早速お目に掛かりに行きました。正岡勝直氏の著作で、内容は「正史」として太平洋戦争時の特設艦船に関する経緯が記載されています。その付属資料として「特設艦船原簿」なる「特設艦船総覧」を基礎資料とした一覧表が載っています。全1,371隻に及ぶ特設艦船のデータベースです。やっと手に入る状態の「特設艦船の基礎資料」に行き当たりました。正史と原簿で書籍の1/2以下となったのでコピーを取ってもらい持ち帰りました。
 
現在これを電子化する作業をしていますが、その間にオークションでこの書籍を発見、落としてしまいました。
 
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こんな書籍です。特設艦船原簿はこんな感じです。
 
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「特設艦船データベース」と比較すると誤りや誤植もありますが、特設艦船を網羅し一般人が入手することができる資料は、この書籍が筆頭であると思います。
また、この書籍の半分以上は「徴用船舶原簿」となっており、海軍が徴用した船舶の一覧表となっています。
今年の夏にはトラック大空襲で沈没した徴用船舶に関する番組もあり、徴用船舶も帝国海軍が扱った船舶であると考えると帝国海軍に係る艦船は膨大な量となりますね。