5500トン型巡洋艦の改装計画 その2 | 艦艇・船舶つれづれ

艦艇・船舶つれづれ

旧帝国海軍および海上自衛隊の艦艇、海上保安庁の船艇、主に戦前の民間船舶を中心としたブログです。
「海軍艦艇つれづれ」からタイトルを変更しました。

前回は5,500トン型巡洋艦の練習艦への改装計画について、書きました。
今回は、同じ、「日本海軍艦艇写真集14 軽巡長良型」1997年7月、光人社 に記載されている、敷設艦への改装計画について書きます。
昭和4年に商議をされた俗にいうマル1計画において、主力艦以外の補助艦艇は昭和6年~11年度からの建造とすることとなりました。
 
これに対し、当時敷設艦として使用されていた旧走行巡洋艦常盤が昭和7年度に艦齢が満限となるものの、代艦は新造できないことから、5,500トン型巡洋艦のうち最も艦齢を経ている「球磨」型の「球磨」「多摩」を敷設艦へ改装し充当するとこが計画されました。
 
前述の書籍には、この計画における推定図と要目が記載されています(公式記録ではありません)。
 
【推定要目】
速力:25ノット(主缶の半数を撤去)、兵装:14cm単装砲×7、大型機雷×300個
 
【推定図】
7973180d.jpg
(出典:、「日本海軍艦艇写真集14 軽巡長良型」1997年7月、光人社、P134~135)
 
この計画は、ロンドン海軍軍縮条約により、「球磨」型二等巡洋艦は巡洋艦として引き続き使用することとなり、計画は消滅し「常盤」も終戦時まで敷設艦として在籍することとなりました。