年の瀬の三水館のお客はほぼ常連さん、見たことがあるようなないような、

おそらくあちらもボクとカミさんのことをそう思って見ているのだろう。

 

 

年末の三水館は27、28日の二日間の休みに正月料理の仕込みをする。

一泊目はお客として二泊目は三水館の営繕係としての立場で楽しむも

正月飾りの餅花作りはちょっと紅白の餅の玉が大きすぎたみたいだ。

 

 

年の瀬の人気のないロビーに入る陽射しは暖かく、

この土地の精霊からの「ことほぎ」のようにも感じられる。

朝の冷え込みがゆるみはじめる頃の冬晴れの空からの陽射し

地上にのこる雪の結晶や霜にきらきらしながら差し込む陽射し、

土地の人には当たり前の「ことほぎ」なのかもしれないけれど、

余所者のボクには冬の時期だけにあらわれる静謐さに思える。