髪もくるくる巻いて
汚れるから
くれぐれも今年買った服は
持ってくるなとリキシが言うから
去年のお洋服をコーディネイトして
鎮と座ってまっていた私。
「龍に会いたいな」
などと考えていたら、
来るではないか、二度寝の予感。
着ていた服をまたしまって
ベットにもぐりこみ
寝てしまった。
龍の夢をみた。
二時近く。
ばたんとドアがあいて
リキシが帰ってきた。
それまで、私はベットでぬくぬくと
熟睡をしていた。
うっすら寝汗をかいていたけど。
遅い昼に出かけるとまたリキシは
またオフィスに戻る。
「ねぇ、退屈だろうから
ひとり街を散策してみたら?」
というリキシ。
私は、そんなことしたくない。
ひとり地図を片手に
この街をあてどなく歩くなんて
『努力』をしたくない。
ペニンシュラのアーケードに
連れ出され、ハンコのかわりに
なぜか翡翠のネックレスを
くわえて帰ってきたわたしは
もう満腹、これで満足。
お部屋にいたい。
がんばりたくない。
そう言って、その日は
ホテルの部屋に籠った。
その昔、リキシはあるヒトと
この街に暮らしていた。
聞いている分には、
それはほんの短い期間で
ほどなくふたりは別の生き方を選んだ。
「思いの外、あのヒトはこの地に
なじんでいたから驚いたな」
とリキシがつぶやいた一言が
記憶に残ってざらりとする。
そのヒトは努力したんだろうな。
と顔もみたことのない
そのヒトを想ってみる。
私はね、がんばりたくないの。
そして部屋でひとり
魔除けのネックレスを頭に巻き
本を読んで
プロムナードを歩く人々を眺め
夕日を追った。

ほらね

すごく

ねむい。
三度寝の誘い。
香港の夕日に照らされ、
私はその日よく眠った。