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看護相談員のブログ

看護師視点で介護の世界を考える 老人ホーム紹介センター介ナビ札幌の相談員のブログ

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 倒産する訪問看護ステーション

 

 

 訪問看護ステーションが倒産又は休止に追い込まれる割合をご存じですか?創業から1年の新しい事業所の場合は約4割が撤退に追い込まれています。また、既存を含めた廃業率は3~5%。令和3年で13000事業所あるうち、490件の訪問看護ステーションが廃業又は休止に追い込まれました。近年はさらに廃業数は倍近くに上っていると言われています。

 

「訪問看護は儲かる」

 

 そんな甘い言葉に踊らされて、知識の無い人、本来の形での訪問看護ステーションを立ち上げようという人の割合が減っているのではないかと予想しています。実際、私も、先日まで関わっていた訪問看護ステーションでも、「親会社からの依頼で」「医療コンサルの経験があるから」「訪問看護は人さえ集められれば儲かる」という訪問看護をやりたいという熱意は全くないスタートだったことが、入職してからわかりました。

 結果は予想できるように、新規顧客は獲得できず、コンプライアンスはズタズタ、資金調達すらまともに行えない始末でした。

 未払い賃金の払われる見込みは未だにありません。

 

 

 起業はそんな甘くない

 

 

 なぜ、社員に比べて圧倒的に少ないのか。それは、会社を起業させ成功させるというのは非常に難しいからなんです。たとえサラリーマンとして優秀だったとしても、それが社長として優秀かは全くの別物なんです。それがわからず起業することの多い事。もちろんその一人が私な訳ですが、会社を立ち上げて成功するかしないかは、運もかなり作用します。もちろんある程度成功させる方法は存在しますが、それにたどり着けるかどうかも難しいですし、嘘の理論や商売が殆どです。「これをやれば儲かる」という話は99%が嘘と言っていい程です。

 

 

 起業で大事なのは成功するまでやり続ける事

 

 

 起業で成功する秘訣は、どんなに険しくても、ひたすら改善を続けて成功するまで耐え忍び会社を存続させること。成功のゴールはいつか訪れます。しかし、一旦成功しても、その後転落する場合があります。

 起業してから、本当にサラリーマンの有難さがわかります。給与が保障されているって凄い事です。

 会社であれば、売る上げを伸ばす努力を惜しめばすぐに転落してしまいます。

 寝ても覚めても会社の成長のことで頭がいっぱいです。よほど軌道に乗った会社でなければ一息はつけないのです。

 

 

 訪問看護を起業するということ

 

 

 訪問看護ステーションを運営する上で、非常に重要なこと、それはコンプライアンスです。訪問看護は医療保険や介護保険制度を利用して、安心・安全な生活を支援するという目的を持っています。国の制度の中で仕事をするということは、法令を熟知し、それにそった運営をしなければなりません。特に介護保険制度は複雑で、頻繁に制度が変わります。3年の大改正に合わせて、方針を大きく修正する必要があることも稀ではありません。ほぼ24時間体制で動き、毎月の請求業務に追われながら仕事をするのに、数年で仕事のやり方を変更していかなくてはいけません。

 介護保険では、この法令遵守がとても厳しく、返戻(へんれい)といって、請求した内容が少しでも間違っていれば、一旦請求で得られた収益を返さなくてはいけません。そしてその返戻は、部分だけではなく1ヶ月単位で行われるため、数十万~数百万円にものぼる金額を国に戻さなくてはいけません。そして修正して再度請求する。

 介護保険の給付は税金が原資です。これは医療保険も同様です。法令に則って運営し、正しい手順ではなくては給付を受けることはできない。当然と言えば当然ですが、そこが非常にシビアである業種。それが訪問看護や訪問介護なのです。

 

 

 訪問看護を成功させるという事は

 

 

 訪問看護を成功に導くということは、いくつも乗り越えなければいけない壁が存在します。その壁を乗り越えて、利用者に安心と安全をお届けする。それがどれだけ大変なことか。看護師として長年かけて培ってきた忍耐力と努力があれば不可能なことではありません。ですが、「簡単に儲かる」「いいかげんでもバレなきゃ大丈夫」そんな安易な考え方で始めれば、上手くいく訳がありません。

 私は訪問看護ステーションを運営する上で、とても大事な事は法令遵守であることは大前提です。それに加えて、利用者様たちを守る、良い支援を行う事、訪問看護ステーションで働く看護師さん達を大事にすること、安定した運営が出来るように資金調達や新規顧客獲得への対策を怠らないこと。それらすべてが疎かにせず、真摯に取り組むことができる経営者が成功へと導けると考えています。

 

 

 やはり自分がやらねば

 

 

 結局は、他人に期待するのはダメなんだと思います。準備が整い次第、自身での訪問看護ステーションを立ち上げて、困っている利用者のため、そしてそこで一生懸命働いてくれる看護師さん、職員さんのための職場を作りたい。そう思っています。

 さて、今年度中にどこまでいけるかですね。