出詠歌
曼陀羅の御寺の牡丹妍競ひ棚の藤波微笑むごとし
藤衣間遠くなりし君を待ついさよふ月夜一人酒酌む
1首目は曼陀羅寺に藤の花を見に行ったのだが牡丹の花の艶やかさに目が行った。
牡丹が妍を競っている様に見えたことから、これを見ている棚の藤がそよ風に少し
揺れる様子が微笑が広がっているように見受けられると詠んだ歌だ。
こういった心の情景が伝わるかどうかがはなはだ心もとなかったが、大塚先生は分かる
とおっしゃっていただき安心した。
2首目は「藤衣」を「間遠く」にかかる枕詞として用いたが、大塚先生ご持参の辞書では
序詞と書いてあるそうで作歌の意図が通じた。
更に4句目の「いさよう月夜」は「望月の夜は」とも考えたが、定まっていない心の情景を
現したいために「いさよう」を用いたがこの点はどうかとお聞きするとこれで良いとおっしゃて
いただけた。
今月は考えすぎた歌を詠んだが作歌の意図が大塚先生に通じたことが嬉しく思った。
大塚先生の添削
曼荼羅寺妍を競える牡丹の香棚の藤波微笑むごとし
藤衣間遠くなりし君待ちていさよう月夜一人酒酌む