みなさまこんにちは。

岡山、広島両県でミッションスクールを運営するノートルダム清心学園(岡山市北区伊福町)の理事長で、ベストセラー「置かれた場所で咲きなさい」の著者としても知られる渡辺和子(わたなべ・かずこ)先生が亡くなったというニュースを見てびっくりしています。

 

20年以上前に、偶然テレビでオノヨーコさんと渡辺先生の対談番組を見て大変な衝撃を受けました。 それは、お二人の日本語の美しさでした。  

 

丁寧とかそういったレベルのものではなく、ともかく流れるような奏でるような美しさで、上質な音楽を聴いているようでした。

 

イタリア語学を長く勉強してきた私は、イタリア語をつきつめていくと、結局は日本語力が大切だということに気づき、発する言葉の醸し出す雰囲気はその人の一部だと確信。 日本語を上手に使いたいという気持ちが年々強くなっていました。 そして、一度先生の生の講義を受けてみたいと心密かに思っていました。

渡辺先生は北海道旭川市生まれ、米国留学から帰国なさった63年に36歳の若さでノートルダム清心女子大(岡山市)の学長となり、90年に同学園理事長に就任され、岡山の地で半世紀にわたって教鞭をとられていました。 近年はベストセラーとなった著書の印税を子供たちのために使われていたとのこと。

 

隣の県に暮らす私としてはチャンスはあったはずでしたが、忙しさに紛れて実行に移すことがなく、先生の講義を受けてみたい、お話を聞いてみたいといという思いは叶わぬ夢となってしまいました。

 

物事には全て期限がある。 そんな当たり前のことを今更ながらに後悔の念を抱きながら、先生のご本「置かれた場所で咲きなさい」をもう一度読んでみようかなと思っています。 渡辺先生どうぞ安らかに。