一流の物と人と働くこと〜〜 | 人生の果実を味わう彫金職人の暮らし フィレンツェ物作り物語

人生の果実を味わう彫金職人の暮らし フィレンツェ物作り物語

フィレンツェ在住22年の、ジュエリークリエーターKaorukoが、物作りについて、イタリア子育て生活をまじえながらお伝えします。

作業に集中の日々は、八月の海辺の暮らしとのコントラストで
小気味よく進んで行っている。

そしてIDRUS での仕事も。

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こちらでは現在作業ではなく、マーケティングや接客の仕方の見直しなどなのだが、

とにかく集中して、今日が人生最後の日だと思ってやってみている。

以前はオーナーのアレッサンドロに
「ちゃんとIDRUS のことだけ考えて仕事して欲しい!」
と言われた時、

「仕方ないよ。同じ分野なのだから、仕事中にも自分の作業のことが頭に湧いてくるのは!」

と思っていた。

やるべきことは自分で探す必要がある立場なので、

ついつい手持ち無沙汰でぼんやりしてしまうことも多かった。

でも、

自分の人生を切り売りしているのだとすると、

その時間も有意義に、そして結果を出して過ごすべきではないのか?

とマンネリ化していた仕事は、自分のせいだ
と感じた。

オーナーが変わらないと思うのであれば、

自分が変われば良い。

そのように仕事をしている今日この頃、少しずつではあるが変化が出始めている。

オーナー不在の本日のお客様とのやり取りを反省してみる。

アメリカ人の年配の男性。

珍しく値段交渉される。

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途中アレッサンドロと連絡を取って、値段を伝える。

現金で支払うために翌日いらっしゃるということで、商品は取り置く。

英語での応対だったため、

もっと伝えたいことを伝えきれていなかったと、
後になって感じる。

ここで働いていて、
つくづくアレッサンドロの作る物のすごさに、
そしてそれらが生み出される空間に身を置いていることに、心が躍る。


フィレンツェに長年住んできて、たくさんの彫金職人の人々に会い、作る物を見て来たけれど、

一見なんてことないような物でありながら、
重さや形が計算し尽くされていて、
そして洗練という言葉に尽きる彼の作品、

それが手作業で生み出されているのを見るにつけ、

別格だな
と感じる。

それが、ここを卒業できない一番の理由でもあるのだけれど、

美を追求する日々はやっぱり素晴らしく、

それをたくさんの人々に、もっとうまく伝えたいという思いも大きい。

自分の制作ももちろんだけれど、全ての時間がかけがえのないものであり、

天才肌の人のアシストができることに、今日も感謝である。

今日も最後まで読んで下さり、ありがとうございました。



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