「よく分からないなぁ。」
が起こりがちなヨーロパ旅行。
ピエロ・デッラ・フランチェスカの絵を観たいがために、どうしてもサンセポルクロは行きたいと思っていました。
アレッツォからも行けますが行ったことのない街を見たくて
ペルージャに滞在し電車で日帰りをする計画を立てていました。
国鉄のペルージャ駅とは別に
サンセポルクロとペルージャを結ぶマイナーな電車の駅がもう一つ有ります。
サンセポルクロ行きの為にホテルもその駅の近くにしました。
行く前の日にわざわざ駅の下見までして。
オフィスが開いていなければバールで切符を買えますが
開いていたのでカウンターで購入しました。
電光掲示板の発車予定を確認。
サンセポルクロ行き 9:39 2番ホーム
「サンセポルクロまで往復」
と言って購入。
暫く待つとホームに居た電車の照明が点き、ドアが開きました。
電車のドアを開ける作業をしてくれた男性が居たので
この電車はサンセポルクロに行くかを聞いてから
乗車。
座って発車を待つ間にイタリア人の女の子(13才位かな)が
真剣な眼差しで何かを聞いてきました。
私はイタリア語が分からないので、彼女は諦めましたが
どう考えてもイタリア人には見えない私に話しかけてきたのか不思議でした。
出発してしばらくすると女性の車掌さんが。
検閲に来たんだなと思っていたら
「この電車はサンセポルクロには行きません」
と。
???
切符を買う時に何も言われなかったし
電光掲示板も見たし
運転手さん(?)にも聞いたのに?
何が起こっているのか全く分からず。
乗り間違え?
「どこどこで(←駅名。言われてもさっぱり解らず)降りてバスに乗ってください」
???
ぽか~ん。
「まあ、また来るから」
そう言って戻って行きました。
私はどこへ向かっているのだろう?
路線図を持っていないし車内にも路線図が有りません。
全く分からず。
不安に駆られる。
心拍数が上がります。
とりあえずペルージャからそう遠くない所であることは確かだ。
イタリアに居ることも確か。
少なくとも地球上で安全な状態で居ることも確かだ。
と気を取り直し
隣に座るアフリカ系のご夫婦の赤ちゃんに癒されました。
これまでも海外で、
あれ?私、大丈夫?無事にたどり着けるの?
と思ったことが何度か有ります。
その度にドキドキして不安になりますが
結局は毎回大丈夫なので、
”信頼する” の練習が来た!と分かりました。
私は守られているから大丈夫。
自分を信頼しよう。
人を信頼しよう。
車掌さんの言葉を信じれば大丈夫。
車掌さんを信頼しよう。
この鉄道会社の人を信頼しよう。
周りの人を信頼しよう。
この国の人を信頼しよう。
世界を信頼しよう。
宇宙を信頼しよう。
天を信頼しよう。
予定では1時間40分ほどでサンセポルクロに着くはずでした。
出発後1時間ほどすると、あの車掌さんが再び登場。
「ここで降りて。バスに乗って」
???
「見せてあげる。こっちに来て。ほら、あのバスよ」
指差す方を見ると確かに青いバスがすぐ近くに停まっています。
「分かった。ありがとう!」
見知らぬ駅の改札を出てそのバスの所へ。
何人か同じ電車からこのバスに乗ったようでした。
バスの運転手さんらしき男性がいるので聞いてみました。
「サンセポルクロに行きたいんだけど...」
うんうんと頷きながら乗れのしぐさ。
「このバスはどこへ行くの?」「切符はどこで買えるの?」
英語が苦手なようで少し困り顔。
すると電車でお隣だったアフリカ系のご主人が英語で教えてくれました。
「あの電車の切符で大丈夫だよ」
「どのくらい時間かかる?トイレに行く時間は有る?」
何が起きているのかも、今どこに居るのかも解らない私は出来る事ならおトイレに行っておきたいと思ったのですが
「30分。う~ん、いや1時間。もう出ないといけないからすぐに乗って欲しいって」
イタリア人が1時間と言ったら1時間以上かかるかな。
でもその位で着くならと、
ドライバーと通訳そしてくれたご主人にお礼を言って、そのままバスに乗りました。
バスは線路伝いの道を走ります。
線路が見えていればなんとなく安心。
事故か何かで電車が止まっているんだなと思いながら
景色を眺めて。
電車に乗っていた時は愛想のいい感じではなかったご主人ですがとても親切でした。
親切にしてもらって嬉しい。
あの車掌さんに教えてもらってこのバスに乗れたし。
徐々に余裕が出て来ます。
道路わきに
『降雪時スリップ注意』の標識を見つけて
「へぇ、この辺りも雪が積もるんだ」
と思ったり
モミの木が多く生えるのを見て
「モ~ミの木ぃ~、モミのきぃ~、た~ららん、ららら」
と鼻歌が出て来たり。
いつ着くか分からないので、今を楽しむしか有りません。
そんなことをして過ごしていると、鉄道の駅にバスが止まり、先程のご主人が声を掛けてくれてました。
「ここだよ」
着いた!
「ありがとう!」
やった!
結構、早いじゃん!
ご主人とドライバーにありがとうを言って降りる時、ドライバーさんに言われました。
「あの電車に乗って!」
駅に停まっている電車を指差すんです!
?????
ここはサンセポルクロではないという事らしい。
改札も通らずホームに行ける門が開いています。
電車への最短距離。
そこを通り、電車の元へ。
電車の窓から乗務員のおじさんが顔を出していました。
「この電車、サンセポルクロ行き?」
「そう。乗って」
「この切符で大丈夫?」
「OK」
というわけで、言われるがままに乗りました。
またまた何が起きているのか解らない私は混乱気味。
2両編成で乗客は私ともう一人、男性のみ。
もう一人の乗客はずっと立って、開いた窓の縁に腕を乗せて
風と景色を楽しんでいます。
そうだね。
あなたを見習います。
サンセポルクロに行くって言っているんだから私もこの時間とこの景色を楽しもう。
どうしてこんな事になったのかとか、あと何分かかるんだろうとか考えてもこの状況は変わらないんだから全く意味が無い。
それを私に教える為に存在したかのように
その男性は途中で下車して行きました。
結局、11:50過ぎにサンセポルクロ駅に到着!
あ~!無事に着いたぁ!
サンセポルクロは無人駅です。
掲示してある時刻表を見て帰路の電車を確認。
一応、日本で調べて来ましたが、何があるかわからない国なので。
見方がよく分からないなと思っているところへ
乗って来た電車の運転手さんが声を掛けてくれました。
「今日の夜には、ペルージャに戻りたいの。4:58の電車有る?6:08だと遅いから。」
「有るよ。その前に3:58もある」
あ~、親切!ありがとう!!
なんとなく寄った教会ではペルジーノの絵を観ることができて
ピエロの絵を楽しみました。
私の夢のひとつを叶えることができて幸せいっぱいの時間を過ごしました。
もう一つ行こうと思っていたAboca Museum がお昼休みを取るため
その間に私も軽くランチ。
路に置かれたテーブルでピザを食べていたら...
一枚の羽が
クルクルと回転しながら真っすぐに降りて来ました!
その真上は空。
軒も無く電線が走っているわけでも無いので、どこかに引っかかっていた羽が落ちてきたとは考え難いのです。
私にはそれが天使からその存在を示す合図に思えました。
ね、大丈夫だったでしょ?
信じて良かったでしょ?
みんな親切だったでしょ?
信じられるよね。
こうやって守られてるって。
本当に不思議なことが起こります。
Aboca Museum は、期待以上に素敵な所で。
楽しく、素敵な時間を過ごして
運転手さんが教えてくれた3:58の電車に乗り込みました。
ペルージャ行きですから、もう後は安心して乗っているだけ。
帰路は余裕です。
と、思ったら、
また途中の駅で
「ここで降りて」
と言われました!
またか!
行きに経験済みなので、素直にバスに乗り、
また下ろされ
「あの電車に乗って!」
と言われ...
同じように乗り継いでペルージャの街に帰りました。
周りのイタリアに住んでいるらしき人はほぼ動じる様子は無かったので、
何等かの理由でぺルージャとサンセポルクロの途中一部区間が運転できない状態に暫くあるようでした。
そのため、バスで振替輸送をしている...
なぜ降ろされるのか理由を知りたくなるのが日本人ですが
イタリアの人にとっては
目的地に着ければ良い
のです。
確かにその通り。
後からようやく解かった、
朝、電車であの女の子が私に一生懸命何かを聞いて来た理由が。
彼女もあの電車で自分の目的地に着けるのか、
目的地に到着するにはどうしたら良いのか
が分からなかったのね。
解らないから、だれでもいい、とにかく聞いてみよう、
だったのね。
この経験をして、
も~、やだ~!
何がどうなっちゃってわけ~?
ねぇ、私、大丈夫なの?
めちゃくちゃ不安なんだけど!
ドキドキなんだけど!
で、結果、大丈夫。
あ~、ドキドキ、ハラハラした~!
これをどこかでやりたいと思っていた自分に気づきました。
もう、やめようよ、こうゆうの。
こういうのは卒業しようよ、まみちゃん。
人も自分も宇宙も信頼して
ゆったり、安心して過ごそうよ。
と自分に言ったのです。
でも、この後サンレモで降り損ねそうになったりの
学習機会が何度かやって来るんですけどね。
まだ、ドキドキ、ハラハラをやりたいと思ってるでしょう?って。
因みに
行きのバスに乗っている時
「12時前に私はサンセポルクロ駅へ無事に到着する。
その間、私は楽しむことができる」
でHFエネルギーヒーリングをしました。
結果、11:50過ぎに到着しています。
素晴らしい!
ミラクルと学びの多い旅でした。
ふぅ。
最後までお付き合いくださり、
ありがとうございます。
mami
