シルキージルコン、トリフィライト、ブルーサイト、レインボーラティス、スファレライト、スピネル | 宝石ルース・結晶のお店 夕星庵 のブログ

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石と音楽と本と軽い運動 そしてチョコが好き。
好きなことについて 
好きなひと=読んでくださるあなた に向けて
お手紙を書くように書いています。

息子二人とお空に娘がいます。
来てくださってありがとう。

こんにちは。

 

美しい石たちを入荷しました。

こちらから どうぞ ごゆっくり ご覧くださいませ。

 

ルースでは

オレンジからレッドにカラーシフトする珍しいジルコン カラーシフトジルコン

虹色の繊細な梯子が煌めく レインボーラティス サンストーン

ぷっくり6ctアップの大粒に 綺麗なシーンの煌めく 奈良県天川村産 レインボーガーネットのカボション

虹色ファイアが煌めく 合成鉛ガラス

くっきり六条スターの綺麗なパープリッシュピンク 非加熱非処理 可愛い小粒のスター・サファイア

ゴールデンカラーがとても見事な 大粒スファレライト 2ctアップ

美しい緑のレア・カルセドニー ムトロライトのカットルース

キラキラと煌めく シャイニーアクアマリンのカボション

ファイアの煌めくアンドラダイト・ガーネット トパゾライト

コレクション向き 淡い空色のブルース石 ブルーサイト

物語の挿絵のような 冬景色 デンドリチッククォーツ

ディープ・パープル・シーンがとても綺麗な ラブラドライト

とても稀少な エレスチャルに赤富士のようなガーデンがみられる エレスチャルガーデンクォーツ

優しいシルキーな煌めきがとても美しい シルキーゴールド・ジルコン

カラーチェンジ トリフィライト

など

 

どうぞ ごゆっくり ご覧くださいませ。

 

いよいよ寒さが厳しくなって来ましたね。

冬本番の装いが ぴったりくる季節になりました。

 

みなさま いかが お過ごしでしょうか?

 

11月から12月前半まで

疲れが出たのか

ふたりの息子たちは 体調を崩しがちだったのですが

小6は塾のクラスを下げて

小1はくもんの枚数を半分にしたところ

やっと 体調が戻ってきました。

慣れない勉強をするとこうなりますね。

 

交互に あるいは同時に体調不良となる子たちを前に

栄養を摂らせたり 身体を温めたり

とあれこれするよりも

ストレスを減らすことの方が 効果的なのだと気づきました。

なんだか 示唆的ですね・・・。

 

今週は

「新 折々のうた 4 」大岡信 を読みました。

 

パラパラめくって 心つかまれた本を借りる

という行動を 毎週繰り返しているのですが

 

ある歌?に心つかまれました。

 

もはや

解説を読まないと

和歌や俳句 短歌 詩でさえも

理解がおぼつかないのですが

短い解説が秀逸すぎて

解説に 心うたれたという方が正しいかもしれません。

 

塩野七生さんが

同じ本を読んでも そこから得るものは

読者によって千差万別である

というようなことを言っておられます。

 

作者の人となりや

その人生を理解したうえで

どの時期に生まれた句や歌なのか

そこまでの背景に思いをはせて

簡潔に説明されています。

作者の想いの深さとともに

大岡さんの目を通して見た世界や人間観に

とても心打たれました。

 

-

ふたたびは帰らず深き蝉の穴 

 

     阿波野青畝(あわのせいほ)

 

生きとし生けるものすべて、

自らが立ち去った故郷の穴に帰ることはない。

(中略)

人は生まれた瞬間からすでに流浪の旅人である。

青畝最晩年の句に深い象徴性が漂うのも、

たぶんこの蝉の彼方に

人間の姿が見えるからだろう。

 

-

 

わずか17文字しか使われていない

ひとつの句が

こんなにも深い世界観を表現することに

驚きますね。

 

蝉 といえば

日本人であるなら誰もが

夏の暑さとセットに思い浮かべ

声のうるささ

そして その命の儚さに思い当たるような

象徴性の高い生きものですね。

 

蝉の穴 というのは

字面では 何だか意味不明なのですが

実際に 蝉が地面に開けた穴を見ると

 

(ああ 

あの小さなモンスターにしかみえない

茶色のちいさな生きものの

顔の先端の針のような道具で

岩を穿つように 穴をあけて

ここから地上に出てきたのだな・・・・)

と心の声が発動してしまいます。

 

つづいて

(この地面は かちかちに乾いて固いのに

どうやって掘ったのだろう。

7年間も暗闇にひとりで眠っていて

この小さなトンネルをひとりで掘ったのだな。

あのモンスターが身を屈して

やっと潜り抜けるような

まるで産道のような穴を。

その奥には暗闇があって

そこに眠っていた生きものは

この穴のむこうで何を考えていたのだろう)

 

などと ひとしきり考えてしまうような

蝉の神秘を象徴しているかのように

小さいながらも 形が整っていて

でも ドリルで掘った穴と違う何かを感じさせて

その奥をのぞいても

暗闇しかみえない

しっかりした穴なのです。

 

蝉が高らかに鳴いている樹の根元などに

穴が開いていると思うので

見たことのない方は

良かったら 探してみてください。

蝉のことを 一ミリ好きになってしまうと思います。

 

私も

「蝉取りしたい」という 子どもの声にこたえて

虫捕り網を手に 公園に繰り出したものの

網の中でジージーと鳴きわめく

あの蝉の姿を初めは恐ろしく感じたのですが

今では

細身のアブラゼミなどは 美しいと思えるほどに

そして

ずんぐりして鈍感なクマゼミは手で捕えられるほど

蝉に慣れました。

 

・・・と

今気づいたのですが

大岡さんの言っている

故郷の穴 とは ふるさとのことではなく

まさに産道のことだったのですね・・・。

ふむ・・・。

確かに そこに後戻りする生きものは

いないですね。

 

一度きりしかないがゆえの

生命の美しさを感じさせてくれます。

 

虫の音ではなくて 声 とあらわす

日本人の心が とても好きです。

 

この狭い島国にいながら

高い文化や技術を発展させてきたのは

八百万の神々を感じるほど

いたるところに神性や魂を感じて

それに日々 親しんできたからではないかな

という気もします。

 

小さなものに 洗練された世界観を込めることが

日本人は とても得意のように思えるので

その個性を 伸ばしていって欲しいですね。

 

私自身も

ちいさなひとつの石に 

深い世界が閉じ込められていて

それにふれたり 見たりするだけで

宇宙の深淵を感じられるような

生命の不思議とぬくもりを感じられるような

そんな石を扱い また出逢っていきたいな・・・と

感じました。

 

ちなみに

冬の章で

萩原朔太郎の 絶望の帰郷の詩が

引用されていて

それも印象的でした。

 

萩原朔太郎と

マルク・シャガール

この二人は 私の中で

青を共有して繋がっていて

心の中に 幻想的な青と自由なイメージ

そして美しいことばをいつも響かせてくれています。

 

私の心の中に もしも還る場所があるなら

その青い場所に いつか帰りたいな と思います。

 

そしてその青い場所が

子どもたちふたりと 繋がっている気がするのも

また 不思議なことです。

 

受験まであとひと月を切りましたが

ストレスを減らすことを主眼に置いて

体調管理に気を配りたいと思います。

 

最後まで読んで頂いてありがとうございました。

 

デンドリチッククォーツ

 

エレスチャルガーデンクォーツ