前回「秀吉と武吉」を紹介しましたが、城山三郎さんの本はかなりイイのが多いです。

 

 

A級戦犯とされ処刑された方の中で唯一の文官で元総理大臣の広田弘毅を描いた作品。自ら計らわずという広田弘毅の生き方は、なかなか貫けるものではないです。彼自身にどれほどの責任があったかというのはこの小説を読むだけでは判断できないのですが、こういう人がいたこと、どういう人生を歩んだのか、絞首刑になるまでの態度を読むことで、感じるものがあるはずです。

 

 

こちらは渋沢栄一を描いた作品です。元徳川慶喜の部下で、維新後は新政府に仕えたものの、その後民間に下り経済人として大きな功績を残した人物です。

 

「論語と算盤」という彼の談話集みたいな本があるのですが、ビジネスをする人には確実にためになる内容が話されています。そんな渋沢栄一の生涯を知るのにこの一冊は最適。ビジネス書としての価値も高い小説ですね。

 

 

これも迫力のある一冊。第一次大戦の時に停止した金本位制への復帰という困難な政策に断固たる決意で取り組んだ浜口雄幸首相と井上準之助蔵相の生涯を描いた作品です。

 

浜口雄幸のような人物が今日本にはいないと感じさせられます。達観しているというか、腹が据わっている、忍耐の人という印象。

 

自分の中では上の3冊が城山さんの代表作な感じです。

 

あと、ちょっと違う角度のでいくとこれ。

 

 

城山さん訳だそうですが、ベストセラーになった本なので読んだ方も多いかもしれませんね。

 

さらにさらにですが、城山さんは手記というかコラムというか、そんな感じの本もいくつも出されています。これがまたいいです。まだ城山さんの本に触れたことがないという方はぜひ色々と読んでみてください。