ここ数年で士業間の垣根は相当低くなってきた。最近最も目立つのは弁護士事務所の税理士業への進出。

やり方も複数あって自前でゼロから税理士事務所経験者を連れてきてマーケティング力を活かしてはじめるパターンや、元々開業している税理士を取り込むパターンなどが見られます。

これ、僕から見るとクライアント層が違うので、なかなか難しいのではないかなぁと思って見ています。

士業間で明らかに一番相性が良いのは税理士と社労士。

うちも社労士法人がスタートから3年で30人に近い規模まできています。これは税理士業の規模があるからなのですが、税理士を付けている法人のうち大体3割くらいのお客様が社労士が必要な規模になってきます。

うちの場合まだ1割くらいしか社労士の顧問を出来ていないのは社労士法人の採用教育を優先しているためです。社労士ニーズはまだまだあります。

一方、税理士を付けている法人のうち弁護士が必要になるのは0.5割から1割くらいになります。

企業が弁護士を必要とするのは10~20社に1社しかないくらいな感覚です。

それでも確実に弁護士に法人の顧問を依頼したいニーズはある。

そしてそれを一番ワンストップで提供出来るのは税理士法人だと僕は思っています。なぜなら社長は税理士とコミュニケーションが一番密なので、そこに一緒に依頼出来れば便利だからです。

ということは、弁護士が税理士業界へ進出している現状は、本来逆が上手くいくはずだと考えています。ましてや弁護士は合格者を増やした後という事情もありますから。

中小法人向け弁護士顧問サービスの分野では税理士でスケールしてるところが有利だと思うんですよねー。総合士業グループを作れる可能性が一番あるのも税理士だと思うし。

税理士が士業間競争を仕掛けにいき始めたら面白そうだと色々想像しております。