ピアノを弾いているのは誰? | 高峰明日香の明日はどっちだ!

高峰明日香の明日はどっちだ!

お人形劇場。永遠の時を生きる「ジルコニア」の少年少女たちの日常と夢と愛と悩みがドールによる劇場で石神井公園・池袋・新宿を舞台に繰り広げられます。闇深いです。コナン時空です。1/6ドール(ジェニー・リカ・バービー・六分の一男子図鑑等)注意:PG12

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登場人物覚え書き | 高峰明日香の明日はどっちだ!

 

久美子「あれ?珍しい、ツヨシくんが”エリーゼのために”弾いてる」

了くん「ツヨシは薫ちゃんのところだよ」

久美子「ええ?じゃあ今弾いてるのは…」

了くん「あすかっち」

久美子「お化けじゃなくてよかった」

 

久美子「『エリーゼのために』ってエリザベートっていう,べーートーヴェンが恋した女性に捧げたものよね。テレーズって節もあるけど」

了くん「記憶を共有したら、あんたもあすかっちになってきたぜ」

久美子「あ、トルコ行進曲に変わった」

了くん「簡単なのばっか弾いてるな、おれ達でも分かるような」

 

久美子「え?今度はショパン?あの子こんなの弾けるの?」

了くん「”革命”だね。難しいけど有名どころだからやっぱりあすかっちだろう」

 

久美子「そういえばアンタも本読めるようになってるままね。17歳のほう?」

了くん「たぶん14歳のほうだろう、背も180ないし。17歳までの記憶はバッチリあるがな。記憶が混ざったんで本を読めるようになったんだよ」

久美子「アタシも料理のレシピは頭に入ったの。で、料理してみたらそれなりなんだけど、あすかっちのと味が違うのよ。アタシのはあんまり美味しくないの」

 

了くん「実はおれも料理したんだけど、あすかっちの味にならなかったな。やっぱり自分の味だった」

久美子「あすかっちはツヨシくんの弾き方っていうか、癖とか完コピしてるのにね。でも、幼稚園の頃、独学でバイエルやってたって言ってたから、基礎はあったのよね」

了くん「なるほどそうか」

 

久美子「アタシも小説書けるようになるかしらねぇ」

了くん「今おれが読んでる、おれが主人公になってるこの小説みたいなのは無理だと思う。でもこういうのってセンスの問題だから、自分の事なら書けるんじゃない?」

 

久美子(右)「そうね。アタシ、あんたのベースのコード共有したはずなのに忘れちゃった」

了くん「ベースは一朝一夕じゃ身につかない。実際に弾かないとね。おれのベース持ってこようか」

久美子「…やっぱやめとく。うまくいかなかったらカッコ悪いから」

 

あすか「ツヨシくんだと思った?」

久美子「ハハハ、見破ったわよ。でも記憶を共有しただけであそこまで弾けるようになるなんてね。ツヨシくんの弾き方にそっくりよ。選曲は初心者っぽいけどね」

あすか「みんなの知ってる曲がいいと思ってさ」

了くん「難しいほうも弾けそうだな」

あすか「みんな喜ばないじゃない」

 

あすか「あっ、了くん本を読んでくれたんだ」

了くん「みんなとの記憶の共有と、17歳のおれの記憶を辿っていったら読めるようになった。一応おれが主人公なわけだし。介護のやり方とか事細かく覚えてるな。介護の現場じゃベテランになるだろうな。漫画家になれたって夢も、この本で叶ったよ」

あすか「ありがと、了くん」

 

あすか「プロにそう言われるとしてやったりだよ」

 

ツヨシ「あすかっち、ぼくのピアノ触ったでしょ」

あすか「あ、そういえば借りた、ごめんごめん」

ツヨシ「蓋が開けっぱなしだったから分かるんだけど、触らないでよね」

あすか「誰が買ったと思ってる」

ツヨシ「あのヤマハは前の世界線上のでしょ。今、うちにあるのはスタインウェイなんだからね、ぼくしか弾いちゃいけないの」

 

あすか「誰が調律師呼んでやってると思ってる。調律をバカにするとピアノ弾けなくなるぞ」

 

ツヨシ「あすかっち、卑怯じゃないか」

 

久美子「二人とも、そこまでよ。お互いに言い過ぎだわ」

了くんの声「あすかっち専用のピアノ買うか。中古でも充分いい音出してくれるだろ。えーと、たけもとピアノのウェブサイトはと…」

 

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あすかっちは、この時、ねぎっちょが言っていたことを思い出しました。4人バラバラにならないためにしょっちゅうパラレルワールドで入れ替わると。4人が4人とも同じ才能に目覚めてしまったら、一人で充分だからです。

 

了くんも気づいていましたが、黙っていました。そして、4人は互いのテリトリーに入らないのがいいと思いました。

あすかっちは中古のピアノで早々とツヨシくんと違う、独自の雰囲気の弾き方を身につけました。バッハの曲が好きなようです。

あすかっちの趣味が増えました。

 

 

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