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あすか「あ、さくらももこのエッセイ、前から欲しかったやつだ。ポチっちゃえ」
了くん「あすかっちでもさくらももこ読むの?」
あすか「面白ければ何でも読むよ」
あすか「難しい哲学書でも読むと思った?」
了くん「…ん、まあそんなとこかな」
あすか「私にとって、哲学は読むものじゃなくて作るものなんだよ。パラレルワールドの了くんはたしか推理小説が好きなんだよね?」
了くん「そのパラレルワールドのってのやめてくれよ。おれ偽者みたいじゃん」
了くん「おれは松本清張みたく、犯人が最初から分かっていて、どうやって暴かれていくかっていうようなものが好きなんだよ。だからネタバレOKなんだ、正統派の推理小説マニアじゃないんだよ。あとはシャーロックホームズものを少しとか」
あすか「なるほど。松本清張で何が好き?」
了くん「『鬼畜』がおすすめだな。愛人の女が置いていった3人の子供を一人また一人と…って物語なんだけど、ぞくぞくするぜ」
あすか「そっか。読んでみるよ」
あすか「ハハハ!あの了くんが本を読むなんて。熊撃ちで介護福祉士だったのに」
了くん「熊撃ちはおれもやったよ。20歳になって免許取ったらまたやろうかと思ってる」
あすか「そこは前の了くんといっしょなんだね」
了くん「前の了くんと比べないでくれよ。おれはおれしか知らないんだから」
あすか「そっか、悪かったね」
久美子「何話してるの?面白そうね」
あすか「好きな本の話してたの。今、久美子ちゃんが好きな本ってなに?」
久美子「好きな本?」
あすか「漫画でもいいよ」
久美子「アタシ、今読んでる漫画はお母さんのおさがりだから古いのよ。いま『BANANA_FISH』読んでる。でも、あれ、途中から絵とテーマがどんどん変わっていっちゃうのよね。男同士の友情もいいけど、謎解きがもうちょっと欲しかったわ」
あすか「さすがパラレルワールドの久美子ちゃん、前と着眼点が違うね」
久美子「やめてよ、ものの見方は年でだいぶ変わるんだから。アタシ達、身体は変わらないけど心は成長していくんでしょ」
あすか「そういうことだね」
久美子「まあ、あとは小説だと姫野カオルコのかしらね。他の人のは最近読んでないわ。だからいい話題を提供できなくて」
あすか「いや、充分面白い話題だよ」
了くん「うん、久美子ちゃんの知らない一面だ」
久美子「でも姫野カオルコ知らないでしょ」
あすか「フェミニズム小説だってことぐらいしか知らない。おすすめとかない?」
ツヨシ「みんな、リルケとかハイネ詠みなよ。高尚な趣味を持つといい曲が弾けるから、ぼくは美しいものが好きなんだ」
久美子「あんな偉そうなこと言ってるけど、あいつの部屋、『コロコロコミック』がご丁寧に美しい本棚に並んでんのよ」
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「コロコロコミック」で好きだったのは「おじゃまユーレイくん」「とどろけ!一番」「ザ・ゴリラ」「燃えよ!クロパン」「金メダルマン」でしたねえ。私の住んでた街の本屋には、コロコロコミックの雑誌はあっても、単行本は置いてなかったんですよ。あっても少年チャンピオンのしか棚にならんでなかったなぁ。
みーさんのベルオレイユというカバン屋来たあすかっち。
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