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5月10日。
あすか「ただいま。お父さん、ちょっと私では分からないことがあるんだけど」
アインシュタイン先生「ん?なんだい?」
あすか「こんな無駄なもの買ってとか言わない?」
アインシュタイン先生「言わないよ」
あすか「じゃあ、ちょっと手伝って」
アインシュタイン先生「やあ、これはきれいだ。これはこのまま植えるんじゃないんだよ。こうして…」
あすか「やっぱりお父さん頼りになる~」
ノンコ「お花なの?」
あすか「うん。今、満開なの。つぼみばかりだと咲かないままってときがあるから、咲いてるの買ったの」
ノンコ「そう、明日見に行くわね」
アインシュタイン先生「ノンコさん、ああいうものはすぐ見に行かないと。明日じゃ枯れてるかもしれないよ」
ノンコ「でも私、脚が悪いから。もう夜だし」
アインシュタイン先生「いま午後4時だよ」
アインシュタイン先生「腰はぼくが支えてるから」
ノンコ「まあ、きれい!バラだわ、あなた、バラよ!なんてきれいなの!」
アインシュタイン先生「今日が満開なんだよ。母の日だからね、よかったね」
ノンコ「あすかちゃん、ありがとう!とってもきれいだったわ」
あすか「気に入ってくれたんだね。よかった」
ノンコ「バラをうちの花壇に植えるなんて初めてよ」
アインシュタイン先生「きみはそうだろうね」
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今年、私は初めて母の日にバラを買ってきました。
ほとんど咲ききっていましたが、今綺麗ならそれでいいやと考えました。母は喜んでくれました。
でも、翌日になって、母は「昨日はカーネーションをありがとう」と言いました。
そうか、これが認知症のなりかけなんだなと分かりました。
私自身が処方薬で人工的に便秘と下痢を繰り返している今、分かったことですが、母も「お願い、下痢止め買ってきて。とても苦しいの、意地悪しないで」と言い続け、私も根負けしました。
この人はもう、バラとカーネーションの違いにも気づかず、24時間ひたすら痔と下剤と下痢止めのことしか考えていないんだなと。そして私が楽しい話をしようとすると「疲れるから寝かせて」という反応です。母は母である前に老人なのです。
しかたがないのでひと箱だけビオフェルミン入りの整腸剤を買ってきました。母のお腹の中で、これがどんな結果を生むかは分かりません。しかし、裏切ったら決して許さない父にこれがばれたら、私も母も一生出られない病院に閉じ込められるでしょう。
どのみち、母も狭心症を抱えていて、もう長くありません。好きにさせたらいいと思います。私にも糖のほかに母と同じく狭心症があることが分かったので、もう、どうでもよくなりました。
父は何を思ったのか、ベランダのプランターに枯れきったアザレアを植えていました。つぼみがついているから、もしかしたらと、というその声は、老いさらばえていました。
(ロンサムさんのお花)
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