妖精王夫妻やってくる。
あすか「あ、この前の妖精のカップル……あの後、イトーヨーカドーに行けました?」
王妃「行けたわよ、ありがとう。喉渇いちゃった」
あすか「お水持って来ますね」
あすか(右)「はい。妖精って普段なにしてるんですか」
王妃(左)「ありがとう。最近石神井公園に越してきたんだけど、昨日はTVで録画した『魔女の宅急便』観てたわ」
王妃(左)「この街が気に入ってて、再開発されるのが残念だわ」
あすか(手前)「んー、100メートルのタワマンが建つそうですよ。ちょっと商店街は減るかも……」
了くん(右)「あれ、お客さん?」
あすか(右手前)「妖精の人」
了くん「陽性って……陰性になるまで来てもらっちゃ困るよ」
あすか「その陽性じゃないって、日本で言う妖怪だよ。この人達は多分、アイルランドとかスコットランドとかそっち系の服装だから、そこから来た妖精の人」
了くん「妖精と何を話したらいいんだよ」
あすか「普通でいいんだ。『魔女宅』見てるぐらいだから」
了くん「あー、この街へようこそ。泊まる宿見つかりました?」
王「石神井公園の中に泊まるよ、緑豊かなところだ」
久美子「お客さん?演劇関係?」
あすか「妖精」
久美子「初めまして、久美子といいます。『夏の夜の夢』の舞台を見てから妖精って会ってみたかったんで光栄です」
あすか「久美子ちゃん動じないね」
王「実は石神井公園の中で、仲間と一緒に『夏の夜の夢』ごっこをしたのだよ。刺激的だった。また夏至の日にやろうと思う」
久美子「それは素敵ですね。惚れ薬を使って奥様をロバのかぶり物をした人に惚れさせたり、結構きわどいことしてますよね、あの物語」
王「ごっこの時は惚れ薬は使わないよ」
久美子「じゃあ、ほぼ演劇ですね」
あすか「……この人達、うちに何しに来たんだろう?私に小説のネタをくれるためじゃないよね……」
了くん「話について行けない……」
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妖精の夫婦が来るようになってしまったあすかっちの部屋。
一般的に妖精にダンスに誘われたり、どこかに招かれても行ってはいけないと言われています。妖精に悪意がなくとも、戻ってこられないことがあるそうです。
内心信じているかどうか分からないけど、取りあえず話を振っている久美子ちゃんと、アウェイになっちゃった了くん。この妖精の夫婦は何をしに来たのでしょう?













