ツヨシ(左)「あすかっち本当に江ノ島行かないの?夏休みの思い出になるのに」
あすか(右)「くどい。こないだ依頼が来た小説の原稿終わらせなきゃいけないんだよ」
ツヨシ「あー、ぼくがモデルだっていう……小説の中でぼく、モテる?」
あすか「それは帰ってきてからのお楽しみ」
あすか「なんだ、意外と早く終わっちゃったな」
あすか「江ノ島行けばよかったかな」
あすか「みんな今頃スイカでも割ってるかな」
久美子(左)「ただいま。ツヨシくんが虫歯が痛いって途中で歯医者に行っちゃったから、あたし達も戻ってきちゃった」
あすか「そっか」
久美子「あすかっちは小説終わった?」
あすか「終わった」
あすか「けっこうすぐだったから江ノ島行けばよかった」
了くん「そうだろ?」
ツヨシ(右)「みんな、ごめん~。歯を削って型取って詰めてきた」
久美子(中央)「もう、自分勝手なんだから。虫歯ぐらい我慢しなさいよ」
了くん(左)「あすかっちは小説書き終わったぞ」
ツヨシ「あすかっち、どんな話?ぼくが主人公なんだよね」
あすか「読んで驚け、野島伸司も真っ青のトラウマ小説だ」
ツヨシ(左)「わっ、キョーレツ!ぼくどうなっちゃうの」
あすか(右)「最後は一発逆転できみの大勝利、ハッピーエンドを約束するよ」
ツヨシ「わーい」
久美子(右)「なんてうらやましいの!自分を小説に出してもらえるなんて」
了くん(左)「あすかっちの小説はドス暗いぞ。明るいのもあるけど大抵人生底辺どん底だ。その代わりモデルにされたヤツのラストはだいたい美味しいけどな」
あすか「はい、めでたしめでたし」
ツヨシ「壮絶なラストだけどぼくがかっこいい!このラストシーン最高!面白かった」
了くんの声「ああいう反応を見ているとまた気になってくるな」
久美子ちゃんの声「あたし出してもらいたい」
了くん(左)「あすかっち、熊撃ちの猟師の生涯と、オペラ歌手志望のヒステリー女の生涯書いてみないか?」
久美子ちゃんの声「誰がヒステリー女よ」
あすか(右)「快談社から依頼が来れば書くけど、小説のモデルになってみたいなんて物好きだね。うちのクラスの子達は揃って嫌そうな顔するよ?」
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永遠の青春を約束されたこの若者たちは、ドス暗いあすかっちの青春小説の中で運命を翻弄されまくりますが、実物は至って平和でありました。小説にはみんなで江ノ島に行こうとしたのにツヨシくんに歯医者に急行されてしまったエピソードもしっかり入っておりましたが。












