マクレーン「ここんとこ毎日毎日不動産屋から電話がかかってくるんだよ。『寺を売りませんか』って。うちを檀家100軒程度の単立の小寺ということをどこかで調べてきて狙いをつけたんだ。おかげで女房が機嫌悪くておれにあたるんだ」
あすか「寺を買ってどうするつもりなんだろう?お墓は誰が管理するの?」
マクレーン「不動産の買い手はたいていが相続税を払いたくない資産家で、奴らが欲しいのは『宗教法人』だ。自分で取るより貧乏寺から買ったほうが早いと踏んだんだろう。そして資産全てをその中にぶっ込む。宗教は所得税がかからないからな。連中は檀家に一言の相談もなく墓を移動し寺を潰して更地にしちまう。神も仏もないものかってもんだぜ」
あすか「う~ん、お墓参りに来たら寺がなくなっていたってなったら、檀家の人びっくりして怒るだろうねえ」
了くん「オレそういうの分からないけど、法の網をかいくぐってなにやってるか分からないっての気持ち悪い。税収逃れだけならまだいいけど……」
あすか「大変だったね」
マクレーン「現在進行形だ。もらおう」
マクレーン「おう、仏像喫茶の名物ケーキの再現か。どれ、味も再現されてるかな」
マクレーンの声「おれはまだ副業の仏像喫茶で食えるからいいが、他の単立の寺はどうなってるんだろうな……旨いな、これは」
マクレーン「よし、合格だ。仏像喫茶2号店のれん分けOK。あとは仏像を用意するだけだな」
あすか「1体だけ買ったよ」
マクレーン「弁財天か。河川と音楽と雄弁と学問と幸福と財宝と子宝と豊作と商売繁盛の神様だ」
了くん「……ずいぶん欲張りな神様だな」
あすか「万能と言ってよ」
マクレーン「ま、仏像はともかく、カレーとスパゲティの腕も磨けよ。喫茶店はその辺作れたら成り立つからな。営業許可もらったら正式に開店だな。さて、おれは不動産屋からの電話を撃退だ。不動明王になったつもりで、今日という今日は反撃してやる」
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お久しぶりの僧侶マクレーン、不動産屋に狙われていました。
小さなお寺は運営が大変です。仏像喫茶で稼いでおります。
あすかっちの弁財天は作家や音楽家に人気があるそうです。








