ファンタジーキャッスルのあすかっち宅。
(パソコン壊れかかってないだろうか?)
久美子(左)「おかえりー。その様子だと百ちゃん、猟犬として役に立たなかったようね」
あすか(右)「うん。何度もしっかり訓練して、鳥を仕留めたまではよかったんだけどね、百鬼丸、エモノのところまで案内はしてくれたんだけど……」
あすか「百鬼丸、鳥を見つけるや、傷口を舐め始めてね」
久美子ちゃんの声「先祖が猟犬でも、慈しみの心のほうが強かったのね」
あすか「百鬼丸があんまり鳥を助けようと必死なんで、簡単な回復魔法かけて、獣医に連れて行って治してもらって放した。獣医師に中途半端な気持ちで狩りして生き物を傷つけるなって怒られちゃった。やっぱり百鬼丸は荒事に向かない」
久美子「まあ、そうよねえ。だって百ちゃんって、前の飼い主のところに番犬として買われてきたのに、空き巣におやつもらってニコニコして侵入を許しちゃって、怒った飼い主さんに保健所に連れて行かれたんでしょ?番犬も務まらないんじゃ猟犬なんてなお無理よ。了くんに狩猟用の犬を借りればよかったじゃない」
あすか「了くんの狩猟犬は了くんのいうこと以外、一切聞かない。無理だよ。やれやれ、柴犬はもっとも狼に近い犬のはずなんだけど、私が誰が来ても吠えない子にしようとガチなしつけしちゃったから、誰にでもフレンドリーなんだよね。付け焼き刃で猟犬にはなれないよね」
百鬼丸「(すみません、鳥が可哀想で、がうがう)」
久美子「ペットとしてはそれでいいのよ。赤ちゃんが来たときはいい子守になるし。別に猟犬飼えばいいじゃない」
あすか「ん~、そこまで割り切って犬を飼えない……やっぱり百鬼丸とビーちゃん以外お世話出来ない。百鬼丸と狩猟やるの憧れだったけど、私は一人でも出来るからいい。そういうわけで今日は焼き鳥食べられないことになった」
あすか「じゃ、百鬼丸、お風呂入ろう。疲れたろ」
百鬼丸「(途中までは楽しかったんですが……すみません)」
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百ちゃんは心が優しいのです。