ファンタジーキャッスルでのあすかっち宅。
詳細は前回をお読みください。
ねぎっちょ(左)「このふたりにも魔法と武器授けてほしい?うーん、久美子ちゃんのほうは何を着てもいいし、今更新しい魔法はいらないわねー。声だけで魔物倒せるんだから、武器は声よ。その合成ルビーのペンダントが声を守ってるわ」
久美子(中央)「合成でもそんな力があるの?」
ねぎっちょ「成分さえ同じなら本物と一緒よ」
あすか「そうなんだ……」
了くん「おれは?」
ねぎっちょ「その服、何かすでに普通じゃないもので加工されてるわね」
了くん「あすかっちがケブラー繊維で織らせたって言ってた」
ねぎっちょ「……なるほど、防弾チョッキと同じものか。じゃあ、黒魔法除けのと耐衝撃の魔法だけかければいいわね。ついでにその水兵さんスタイルに合う魔法使えるようにしてあげる」
久美子ちゃんの声「あたしとなんたる差!」
ねぎっちょ「だって了くん格好いいんだもん」
ねぎっちょ(左)「ちちんぷいぷい。はっ!はい、おしまい」
了くん(右)「それだけ?」
ねぎっちょ(左)「これだけで全部入ってるの。武器はマスケット銃だから以前かけた百発百中のおまじないが入ってるわよね」
ねぎっちょ「じゃ、わたしはこれで現実社会へ帰らせてもらうわ」
あすか(右)「……何かあっという間だったね」
久美子(左)「もっと仰々しい儀式でもやるかと思ったわ」
了くん(中央)「簡単なほうが気楽だよ」
久美子「ねぎっちょひとりでこの世界守れるんじゃないの?」
あすか「それを言っちゃおしまいだよ」
ツヨシ「ねぎっちょ、ぼくにも魔法かけて」
ツヨシ「あれ?」
あすか「もう帰っちゃったよ」
ツヨシ「え~!ムードメーカーとして活躍出来るのに。これで何か一つ魔法が使えたら……」
あすか「ムードメーカー……だと困るんだけどな……道具管理やってくれたらそれでいいよ」
久美子「正直ツヨシくん足手まといなんだけど」
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一応パーティーは結成しましたが、この人たちいつ旅に出るんでしょうね?戦争は1500年ぐらい前にとっくに終わってますし、復活する魔王も存在しません。冒険者になった意味はしょっぱい小者のモンスター退治?
あすかっちとツヨシくんの緑中学校はウィルス対策で休校中とはいえ、リモート授業ないわけじゃなし、了くんは熊退治の季節です。ファンタジーキャッスルの音楽学校に通っている久美子ちゃんはそうそう学校を休めないでしょう。だいたいモンスターっていったって何と戦うの?と、数多くの謎を残し、ねぎっちょは現実社会のシェアハウスに戻ってしまいました。
そしてあすかっち達はファンタジーキャッスルの家で考え込むのでした。
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