昨日の続きです。ファンタジー・キャッスルのあすかっち宅。
あすか(右)「お客様、お茶はいかがですか?」
ねぎっちょ(左)「この人はモーガン・ル・フェイという妖精で、初代アーサー王の異父姉よ。わたしよりずっとずっと前に魔術師マーリンに魔法を習っていた大先輩なの。今は戦士たちの天国で黄金のリンゴの産地アヴァロン島に住んでるわ」
モーガン「あまり堅くならなくて結構よ、お嬢さん。お茶いただくわ」
モーガン(右)「弟を探しに来たんだけど、ここを探しているうち、うっかり現実社会の日本の埼京線に紛れ込んじゃってね。変な男に触られまくって困ったからカエルの頭に変えてやったわ。帰り、家に着く頃には元の姿に戻ってるけどね」
ねぎっちょ(左)「モーガン先輩、現実社会の日本で女性が埼京線に乗るってことは、触ってと言ってるの同然と見なされます(誇張です)」
モーガン「お茶美味しかったわ、ありがとう、えーと……」
あすか「高峰明日香と言います。あすかっちとお呼びください」
モーガン「なんか軽すぎるわ。普通にあすかちゃんでいいわね」
ねぎっちょ「この家の主は彼女ですよ」
モーガンの声「ヴィヴィアン、あなたずいぶん姿が変わったわねえ」
ねぎっちょ「何回か身体を乗り換えてるんです。あいにく不死じゃないんで。いまは禰宜田ありすと名乗ってますけどねぎっちょで結構です」
モーガン「それよりあすかちゃん、あなた、アヴァロンでしか取れない黄金のリンゴ食べてない?あすかちゃん不死人でしょ?私レベルの魔法使いだとそういう人はすぐ分かるのよ」
あすか「……黄金のリンゴ?食べたことないです。今の身体になったのは小6の終わり頃です。中学受験の日、骨折して、骨折治すお薬あるよって言われて注射したらそれっきり年とらないんです。今、中2です」
モーガン「そのお薬、もしかしたら黄金のリンゴの不死成分入ってるかもしれないわね。薬を作った人分かる?」
あすか「藤村博士といいますが、残念ながらもう亡くなってます。資料もなにも残っていません」
モーガン「そう、残念だわ」
モーガン(左)「じゃあ、今日ここにアーサーを名乗る客が来なかった?」
あすか(右)「そういえば1時間ぐらい前に11人ほど連れてここのTVで西部ー日ハム戦観ていたお客様がアーサーと呼ばれていました」
モーガン「合わせて12人……円卓の騎士達だわ。間違いない、それ弟よ。どこへ行ったか分からないかしら」
あすか「えーっと……日ハムの新しいユニフォームのレプリカ買いに行くって仰って出て行かれました」
ふたり「はあ?」
モーガン「驚いたけど、おかげで弟の行き先が分かったわ、追いかけてみる。ありがとう、あすかちゃん」
あすか「お役に立てて何よりです。くれぐれも埼京線に紛れ込まないようお気をつけて」
ねぎっちょ(左)「あすかっち、モーガン先輩がなんにも注文しないまま出発しちゃって悪かったわね。せっかく実験的におうちカフェ始めたのに(おうちカフェの意味間違っているねぎっちょ)」
あすか(右)「いいんだよ、私、いつかここの世界のアヴァロン島に行く。黄金のリンゴが不老不死の薬と関係あるかもしれないって事が分かったから。薬はいくらでも合成出来るのになぜそれで不老不死になるかという謎が長年分かってなかったんでね。それでブリトン王アーサーに興味出て来た。昔のイギリスの本を読んでみようかな」
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何度も申し上げると、このあすかっちの部屋は現実社会のほうではなくファンタジーキャッスルという異世界に作ったコピーです。
あすかっちは神話に興味津々ですが、私がこの手の神話やアーサー王伝説をイチから勉強し直す気力がありません。
だから、私が書くものにアーサー王が出て来たら、それはほとんど私の空想だと思ってください。
デタラメでめちゃくちゃですが、アーサー王はもともと5世紀後半から6世紀の初め頃の架空のブリトン王で、この伝説は作り話です。
著者がいなかったため、このネタで誰が何をして遊んでもいいという事になり、これまでたくさんのアーサー王伝説をモチーフとする物語が出て来ました。
私はそれらほとんどは未読で、漫画も映画もゲームもなんにも存じません。
今人気のFateシリーズは他の方のほうがお詳しいでしょうから、そちらはそちらで楽しんでください。
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