あすか「プトゥン、お風呂気持ちいいかい？」
プトゥン「……」
百鬼丸「（フンッ）」
あすか「コラ、百鬼丸、プトゥンを咬んじゃダメだよ」
あすか「百鬼丸、プトゥンは行くところがないんだから、仲良くしてくれよ」
百鬼丸「（イヤです、がうがう）」
あすか「まさかこっちの世界の密猟者が爆死しちゃうとはなぁ……後味の悪い案件だったし、このプトゥンをもとの世界へ戻す方法が分からなくなっちゃった」
了「あすかっちのせいじゃないよ。向こうが爆弾の使い方を間違えたんだから事故だし。残りの異世界の密猟者を金一封に換えられたじゃないか。やつらが連れてたプトゥンたちも向こうが連れ帰ってくれたし」
ツヨシ「あすかっちー、プトゥンがぼくのピアノ占領して譲ってくれないんだけど～なんとかして」
久美子「あすかっち～、プトゥンが裏庭の桜の木の花、全部食べちゃったのよ｡ひどいわ、お花見楽しみにしてたのに。あの子どっかやって」
あすか「プトゥン、きみに寛容な家族はここにはいないようだ。かくなるうえは、私がなんとかしてきみを生まれ故郷のハコニワに連れて行こう。そこで幸せにお暮らし」
ツヨシ（右）「あすかっち、３日もどこへ行ってたの？心配したんだよ」
あすか（中央）「キミたちがあんまりにもプトゥンを邪険にするから、プトゥンの故郷へ送り返してきた」
了（左）「無茶だ！プトゥンのいる世界は、いくつもの異世界を越えた先にあるんだよ？あすかっちまで戻ってこられなくなったかもしれないのに。ましてやここにプトゥンを持ち込んだ密猟者は死んじゃってて行き方が分からないのに、なんてことを」
久美子(左下)「こっわーい」
あすか「だからこっちの時間で３日もかかったんだ。こんな旅もうこりごりだよ。みんなプトゥンに優しくないから、もう。プトゥンはプトゥンたちの世界で暮らすのが幸せなんだ」
了「今回のことは、迂闊にペットショップからプトゥンを連れ帰ったオレが悪かったよ。オレもついていくべきだった。あすかっち、お疲れ様」
ビーちゃん「（百ちゃん、罪悪感ないのかワン？）」
百鬼丸「（ありません。あすかちゃんはぼくとビーちゃん先輩だけのご主人様です、がうがう。いつかあすかちゃんに赤ちゃんが生まれたら、ぼくが産湯をつかわして、へその緒切って、うんとうんと大事に可愛がってあげるんです。その夢を邪魔する者は要りません、がうがう）」
ビーちゃん「（百ちゃん、その荒唐無稽な夢、誰に教わったワン｡だいたいオスの仕事じゃないワン）」
百鬼丸「（ビーちゃん先輩は男女差別するのですか？がうがう）」
ビーちゃん「（い、いや……困ったワン）」
……と、お話は平凡に終わりました。
後日、プトゥンが何匹か石神井公園で泳いでいるのが発見されました。その中にあすかっちのところに来たプトゥンも混じっていました。どこかで空間がつながってしまったようです。今回のあすかっちの苦労はいったい？
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作中の「プトゥン」は造形作家Yoshi.(@Yoshi6054)さんの著作物で、今回SO-TAさんからガチャ「紡ギ箱」のキャラクターとして発売されたものであり、当方とは一切関係ございません。
プトゥン達をSNSで自由に遊んでいいとの告知があり、お言葉に甘えさせていただきました。ありがとうございました。
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