ノンコ(右)「あすかちゃんにこの話、したかしら?中沢さんの旦那さん、結核で10年入院してたけど、退院して奥さんと別れて看護師さんと再婚したんだけど」
あすか(左)「あれ?そういえば奥さんどこ行った?」
ノンコ「分からないみたい」
ノンコ(右)「旦那さん、結核が判明してすぐ会社やめちゃったでしょ。奥さんが代わりに仕事に出て、病院と会社を往復する毎日。洗濯物からお世話から一手に引き受けて、10年間ほとんど食べず眠らず旦那さんに尽くしたのよ。自分の服も10年間一着も買わなかったけど、旦那さんにはいつも新しい下着着せてたって」
あすか(左)「うん、そう聞いてたけど、そこまでしたのになんで別れちゃったの?」
ノンコ「奥さん、旦那さんが快方に向かっている時、八百屋の息子のバイクの後ろによく乗ってたのよ。早い話が浮気。でも、10年も働かない旦那に尽くしたんだから、誰も悪く言う人はいなかったわね」
あすか「その話、旦那の耳に入れたのは大鐘さん?」
ノンコ「そうなのよ。よく分かったわね」
ノンコ「旦那さん、退院して家に帰るなり、奥さんの頬を火かき棒でグサッと刺して『裸で出ていけ!』って、コートも財布も靴も取り上げて家から追い出したのよ。1ヶ月後、旦那さんは10歳年下の美人の看護師さんと結婚式挙げて、復職して看護師さん妊娠中って聞いたけど、奥さんの姿はそれっきり見ないわ」
あすか「1ヶ月で結婚にこぎ着けたってことは、旦那も浮気してたってことか」
ノンコ「そうね。奥さんの浮気は許せなくても自分は入院中よろしくやってたってことね」
ノンコ「大鐘さんの奥さんがわざわざ話しに行かなくても、いずれ旦那さんは奥さんの浮気を知ったでしょうけど、直接言われなければこんなことにはならなかったかもしれないわね。みんな奥さんに同情的だったけど、奥さんどうしているかしら」
あすか(左)「まあ、どこか遠くで、人生やり直してるんじゃないのかな」
ノンコ(右)「元気でいてほしいわね」
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今回はご近所の噂話ですがフィクションです。
今、不倫ブームで毎日どこかのメディアが有名人の不倫暴きに血道を上げていますが、おそらく一般の人にも浸透していることでしょう。
奥さんがもう少し我慢していれば……と考える方のほうが多いでしょうが、こういう夫婦はどのみち、旦那が奥さんの世話になるという負い目に耐えられなくて破局するものです。
これは萬屋錦之介と淡路恵子のエピソードをモデルにしていますが、淡路恵子は別に浮気していませんよ。








