久美子(左)「あのさ、あすかっち、もう二度と昨日みたいな偽善的なことしないでくれない?こっちが恥ずかしいのよね」
あすか(右)「ランドセルのこと?」
久美子「寄付とか募金とか、アレ全部ボランティアの人のお弁当代と交通費に消えちゃうんだから」
あすか「え?こないだの熊本とかじゃ自分で用意してって……」
久美子「ああいう大規模なのは別よ。駅で募金とか歳末助け合いとか、ああいうのに関わらないでよね」
久美子「あんた、前に●●●●に寄付したでしょ。あれも貧乏な人がどんどん増えていくからやめてよね。今年もパンフレット来たけど、電話してもう送らないでくれってノンコ叔母さん大変だったんだから。あんたがあんなことするとヴィーガンのような人たちやや反捕鯨団体や環境テロにお金持ちだと勘違いされて広告塔にされるわよ。で、お金がなくなったら、あんた、どこかに売りとばされて二度と帰ってこられなくなるんだからね」
あすか「今日の久美子ちゃん、更年期だった頃のうちのお母さんみたいなこと言ってる」
久美子「ノンコ叔母さんに、一切の偽善をさせるなって言われてるわよ。人の役に立とうとする人間は裏切られるって」
久美子「あたし達は一切の思想・信条・宗教・支持政党を持ってはならないの。だから勘違いしないでね」
あすか「またか。私はもう一切そういうのはとっくに棄てたって」
久美子「ならいいけど。とにかく、いいことをしようとか思わないでね」
あすか「じゃあ、何を支えに生きていくの?」
久美子「欲望よ。欲望のおもむくままにむさぼって生きていくの。新しい服を買ってお化粧して、男を引っかけて遊ぶのよ。一生遊び暮らすの。人生は一度きりなんだから欲望に忠実に生きて楽しむのよ」
あすか「久美子ちゃんこそ何かに感化されてない?」
久美子「されてないわ。それが誰にも迷惑をかけない、正しい生き方よ」
あすか「わざわざ悪い人になる必要はないと思うけどなあ。善人でいた方がラクだと思うよ」
久美子「ダメよ。善人ってのは迷惑だわ。自分の正義を押しつけて、最終的にはお金を無心してくるわ。この世で一番大切なものは命とお金よ。自称・善人はどっちも奪いに来るわ」
あすか「じゃ、久美子ちゃん、悪人になるの?」
久美子「悪人じゃないわ。欲望に忠実な人間になるのよ。悪人っていうのは、自分の正しさを押しつけてくる偽善者のことよ」
あすか「やっぱり変なものにかぶれてない?」
久美子「かぶれてないわ。あたしが自分で決めたの」
あすか「今日の久美子ちゃん、変だよ?何か嫌なことあったの?」
ノンコ「あのね、あすかちゃん、久美子ちゃんね、環境保護団体の活動してるボーイフレンドにだまされて、家のお金持ち出しちゃったのがバレて、テルコ姉さんにスマホ没収&高校卒業までお小遣い差し止めになっちゃったの。私、お小遣いを一切与えないと久美子ちゃん悪いことするようになるって忠告したんだけど、聞かなくてね。久美子ちゃん今、ヤンキーとつるんであちこちでカツアゲとかやってるから、久美子ちゃんとしばらく距離を置きなさい。ほとぼり冷めたら、久美子ちゃん元に戻るから。あんたも変に世の中の役に立とうとか思っちゃダメよ。令和2年は平和に暮らさせてちょうだいね。大晦日ぐらい静かにして」
あすか「私は久美子ちゃんに八つ当たりされただけか」
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この物語はフィクションです。
私は、特定の思想・信条・宗教・支持政党を持ちません。民族宗教である神道・神社に顔を出すことはあっても、参拝で何もお願い事はしません。
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