ノンコ「あら、今日はどうなさったの?」
ポスト「実は……高峰先生が異動してから、栄中、とんでもないことになってるのよ」
ノンコ「私が緑中へ行ってから?もう栄中とはなんの関わりもないんで、学校のお話なんて野暮ですわ」
ポスト「実は……校内暴力ひどいんだけど。大人同士で。どうしていいか分からなくて」
ノンコ「あなた、私の娘のことを大鐘さんと一緒に町内に喋って歩いたでしょう?おかげで早く緑中に移れて、感謝してますわ」
ポスト「あの時のことは謝るわ。お願い、力を貸して。あなたにいじめの現場を抑えられて無事に帰宅出来た加害者はいないって噂を聞いたので、ちょっと若いのに焼きを入れてほしいのよ」
ノンコ「噂は所詮、噂ですわ。私にはなんの力もありませんのよ」
ポスト「あなたを慕って、3人の生徒が緑中に越境して移ってしまって。栄中の何がいけなかったのかしら」
ノンコ「緑中が居心地いいからだと思いますわ。栄中の何がいけないなんて、そんなこと私の口から申し上げることかしら?」
あすか「お飲み物お持ちしました。どうぞ」
ポストの声「あすかちゃん、お久しぶりね。緑中いかが?」
あすか「毎日楽しいです」
ノンコ「あすかちゃん、大人の話するから向こうへ行ってて」
ポスト「あすかちゃん、フルールやめたあと、区域制どおりだったらうちに来るはずだったのよね」
ノンコ「越境出来なかったとしても栄中には行かせませんわ。私、とっても疲れましたもの。あんなに細かい決まりだらけじゃ生徒も教師もストレスで身が保ちませんわ」
ポスト「高峰先生、しっかり管理しなければ子供は悪に走るのよ」
ノンコ「そのストレスで問題が起きるんですわ」
ポスト「いままではあなたがー」
ノンコ「私が、なんでございましょう?」
ポスト「そうね。あなたは私が追い出したようなものよね。確かに虫のいい話だわ」
アルフレッド「奥様、お客様でございましたか」
ノンコ「客じゃないわ。理想を失った、ただの月給泥棒よ」
ノンコ「あの先生、帰り際に執事さんの奥さんはまだお元気なのかってまた聞いてきたわ。お元気ですよって言っておいたわ」
アルフレッド「またですか。助かります」
あすかっちのモノローグ「(それからしばらく、栄中の若い先生たちがかわるがわる母のところへ相談に来ることが多くなりました。それによると大人同士のトラブルはだいぶ前からあって、母がいた頃はこっそりだったのが、異動した途端堂々と始まったそうです。相談は夜半に及ぶこともありましたが、母は辛抱強く彼らの声に耳を傾けていました。
私が出ていった聖フルールの先生達も、時々母のところへ相談に来ます。母、栄中にいたころより忙しいんじゃないかな)」
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人を導く立場にある者が、人を傷つけることを楽しいと感じるようになってしまってはどうしたものか。
アルフレッドはやもめです。
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