久美子(中央)「え?なにこのでっかいフリル?子供みたい」
あすか(右)「勘弁してくれよ、夜、突然言われてそんなレースしかなくて徹夜で縫ったんだから。老人ホームの慰問で歌うならこれぐらいが可愛いって」
ツヨシ(左)「久美子先輩、に、似合ってます」
アルフレッド(奥)「そろそろ出発です」
久美子(左)「あ、そうだ、あすかっちは来ないで。恥ずかしいから」
あすか(右)「えー?衣装縫ったのに?」
久美子「いつものふざけたカラオケ大会じゃないから、歌、聴かれたくないわ」
あすか「久美子ちゃ~ん!あんまりだよ」
ツヨシ「大丈夫、ぼくが久美子先輩のお世話するから」
テルコ(左)「おひさしぶりぃ。リヨンに居る友達に会ってきたの。あら、久美子どこ行ったの」
あすか(右)「あ、伯母さん。久美子ちゃんは老人ホームの慰問で美空ひばり歌うんだって」
テルコ「まあ素敵、そこ、どこ?」
あすか「ん~、私も知らない」
テルコ「あの子、音痴じゃなかったっけ?」
あすか「ん~」
テルコ「でね、この指輪友達にもらったの。ピンクダイヤよ、税関で大騒ぎになったのよ」
あすか「へー、よかったね」
テルコ「久美子の歌聴きたかったわぁ」
あすか「そうだね」
百鬼丸「(あすかちゃん、そろそろ夕方のお散歩に行きましょうよ、がうがう)」
テルコ「な、何この犬?」
あすか「動物愛護センターからもらってきたの」
テルコ「どうしてちゃんとブリーダーから血統書のついたもの買ってこなかったの?」
あすか「去勢済みだから、血統書なんか要らない。じゃ、伯母さんお留守番よろしく」
あすか「ただいま。みんな帰ってたの」
ツヨシ「久美子先輩って歌すっげーうまいよ!美空へばりの」
あすか「……美空ひばりだよ」
ツヨシ「そう、その美空ひばりの歌、廊下の外まではっきり聞こえてきてびっくりした。おじいさんの中に『ボブ・ディラン知らねえだろ』ってのいて、からかわれたら、先輩、完璧に『天国の扉』歌ってびっくりさせてたよ」
あすか「あー。ふだん私がよくかけてたからか」
アルフレッド「お洋服も従妹に作ってもらったとおっしゃって、そうしたら涙するご婦人もおられました」
あすか「そっかー、普段は真面目に歌ってなかったのか……そんなに上手かったら、あのでっかいフリルはちょっと可哀想だったかな」
テルコ「あの子シャイだからねえ」
ツヨシ「結局、僕やアルフレッドさん、廊下で歌終わるの待たされたけど、すっごい感動的でした」
百鬼丸「(あすかちゃん、暑いですぅ~。がうがう)」
あすか「じゃ、シャワー浴びようか、百鬼丸」
テルコ「あら久美子、今までどこに隠れてたの?たまにはお母さんやお父さんとごはんしない?」
久美子「ここで食べる」
アルフレッド「久美子様、お召し替えを」
久美子「もう少し着てる」
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素直になれない久美子ちゃん。
見えないところでちゃんと努力して音痴を克服していたのです。
久美子ちゃんの衣装はキャッスル製です。演出上このドレスを選ばせていただきました。普段は普通に着てます。悪しからず。
テルコ伯母さんがはめている指輪はぷちまるるさんに作っていただきました。バービーなら指先から切り込み入れたら入るかなとやってみたら入りました。指輪するキャラってテルコ伯母さんしか思いつかなかったので。
まるるさん、ありがとうございました。
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