あすか(右)「ツヨシくんは今日、パシフィコ横浜行かないのか?推しのゆきりん来てるんだろ?」
ツヨシ(左)「…ん~、まあ、あんなことがあったばかりだからね。何も解決してないのにまた握手会で何かあったら、とか、警備がものものしくて楽しめないんじゃないか、とかさ」
あすか「今のところ、そういう実況はないな。だけど、会いに行けるアイドルというコンセプトはやっぱり諸刃の剣だね。アイドルとファンの間にはもうちょっと距離があったほうがいいのかもしれないな。会社は握手券目当てでもなんでもCDが売れればいいんだろうけど…メンバーや他のファンを傷つけることがあるかもしれないし」
ツヨシ「ぼくもそういうの気になるから行きにくいんだけど…ねえ、あすかっちってどうして握手会とかサイン会とか行かないの?どうしてアイドルとかと直接会いたいって思わないの?」
あすか「ん~、逢おうと思えば逢えなくもないんだろうけど…向こうが気持ちよく帰ってくれるかどうか自信がない」
ツヨシ「え?」
あすか「あんまりサイン入り色紙とか欲しいほうじゃないんだよ」
ツヨシ「イチローでも?平井堅でも?」
あすか「イチローならサイン入りボールがいいな。平井堅ならCDにサインしてほしい」
ツヨシ「は?」
あすか「サイン入り色紙だと、インテリアと合わないからなー」
ツヨシ「へ?」
ツヨシ「このめちゃくちゃなグッズのどこにコンセプトがあるわけ?」
あすか「私にとってはこれでいいんだ。紙類は劣化が速いから本と学校のプリント以外は増やしたくない」
ツヨシ「そうなの?じゃ握手とかは」
あすか「少しでもメンバーの負担になりたくない」
ツヨシ「負担だなんて…まったく握手客が来ないメンバーが可哀想だよ」
あすか「本当は握手会そのものに疑問を感じてる」
ツヨシ「あすかっちって真面目?」
あすか「いや、全然。好きなこと以外めちゃくちゃ。そういうところを、つい見られてしまうので、真面目なスターとは逢いたくない」
ツヨシ「嫌われたくないの?」
あすか「この手のことはしょっちゅうなんでね。頑張って誠実な人間になろうと努力しても、持って生まれた性格とか体質ってどうにもならないわけよ。だから、がっかりさせたくないからね」
ツヨシ「それもひとつの真面目さなんだとぼくは思うけどな」
あすか「なかなかそう受け取ってくれる人はいないよ」
あすか「ツヨシくん、支度しな。横浜に行くよ」
ツヨシ「え?握手券、1枚しかないよ」
あすか「私は別にアイドルと握手したいわけじゃない。お前ひとりぐらい、なんかあった時、守ってやるよ。ゆきりんに逢いたいだろ」
ツヨシ「あすかっち、いいの?」
あすか「いいから支度してトイレ済ませてきな」
ツヨシ「ト、トイレだけ余計だよ」
=============================
真面目なのか不真面目なのか不器用なのか、あすかっちには妙なこだわりがあるようです。











