ねぎっちょ(右)「やあねえ、カレシが欲しいとか、お金が欲しいとか、有名になりたいとか、綺麗になりたいとか、肉欲、食欲、睡眠欲、それだけじゃないのよ、煩悩ってのは」
あすか(左)「他にもあるの?」
ねぎっちょ「友情や愛情、親孝行したいという心、なんとかしてあげたいと思う心、同情、思慕の情、要するに『情』も煩悩よ、せっかく仏像喫茶行ってもマクレーンってそんなことも教えてくれなかったの?」
あすか「うん…」
ねぎっちょ「だめだわあの坊さん。レポートの提出期限は?」
あすか「一週間後」
ねぎっちょ「一週間後ね」
あすか「ねぎっちょこの辺詳しいね」
ねぎっちょ「詳しいわよ、古い家だもの。でもみうらじゅんは独学よ。私の印象に残ったのは『若い頃はがんばって不自然なことをしてください。似合わない服を着てみたり、似合わない思想を身につけたり、似合わない人と付き合ったりするのです。初めっから私はナチュラリスト、なんて言ってるようではつまらない人になってしまいます』だったかな」
あすか「あー、なんか今、悟った。裏を返せば馬鹿やれるのは若いうちだけってことだね。孝行したい時に親はなし、っていうからせいぜい親孝行プレイしよう。そして馬鹿なこともやってみるか」
ねぎっちょ「そうねえ、煩悩は今のうちにやり尽くせば後悔ないわね。うちのお祖母ちゃん、若いうちに地味な服を着てたせいか、年取ってから派手になっちゃってね」
あすか「なるほど」
ねぎっちょ(右)「じゃあ、手始めになにする?」
あすか(左)「そうだねー」
ねぎっちょ「あははは、なにそれ!」
あすか「書生スタイル、いっぺんやってみたかったんだけど機会がなくてね。似合わない格好やるならこれだなーって思うんだけど」
ねぎっちょ「やぁねえ、似合ってるから可笑しいのよ」
ねぎっちょ「そっからもう、別の煩悩の世界だわね、お侍のカッコも合いそうだわ、みうらじゅんにも解説不可能だと思う。『面白いかどうかは本人じゃなくて他人が決める』ってのは本当だと思ったけど、おかしー」
あすか「金田一耕助みたいだなと思ったけど似合ってたのか。じゃあ次の『似合わない思想』ってなんだろ。こないだショーペンハウアーの『幸福論』買ったけど意味不明でね。哲学はどうも才能ないらしい」
ねぎっちょ「意味不明でいいのよ。若いってそういうことなんだから」
あすか「ねぎっちょってトシいくつ~」
ねぎっちょ「女性に年を聞くもんじゃないわよ。ま、その格好で仏像喫茶行ってみなさいよ、その時のマクレーンのカオが見たいわ」
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これじゃレポートどころじゃないでしょう。
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