久美子(中央)「お会計…」
マクレーン(左)「2160円だ、今日からキャッシュレスだぜ」
あすか(右)「クレジットカードあるよ」
マクレーン「じゃ、クレジットカードでよろしくな。まいどあり!」
あすか「レシートもペーパーレスとか言い出したりしないよね?」
マクレーン「うっ」
帰ってきたあすかっち。
あすか「ねえナタリーさん、キャッシュレスって急速に展開してるよね?おっかなくなっちゃった」
ナタリーさん「早く原稿チョーダイ」
ナタリーさん「とにかくあの中学生作家を意識しないようにね、同じトシでもあんたに平凡な日常を愛おしく生きる美しさなんて誰も期待しちゃいないんだから。あすかっちは今回、アラ還の無職の競馬とパチンコと安酒が友の東スポしか読んだことない男が4畳半一間のアパートで孤立死する話を書くんだからね」
あすか「分かった、分かったよ」
ビーちゃん「(ナタリーさん、こんにちワン)」
ナタリーさん「筋肉しっかりついてきたし、足もむちむちしてきたわねビーちゃん。可愛がられてるようね」
あすか「しかし男の遺骸の行方を知るものはない…っと。できたよ」
ナタリーさん「えっ、もう?」
あすか「最後のほう打ち合わせと変えたけど」
ナタリーさん「あれ?『ボディレスな死骸達』?タイトルも違うわ。ふーん」
あすか「どう?」
ナタリーさん「傑作というより怪作ね。断末魔からなにからまるで体験してきたかのような臨場感、ぞくぞくするわ。光ってるってのはちょっと島田雅彦の『ミイラになるまで』意識してない?」
あすか「少しね」
ナタリーさん「そうよね。でも恐いわねえ、孤立死の瞬間ってこんなに苦しいものだったのね。あれ?死体が残らなかったってどういうこと?」
あすか「カラスに喰われたんだよ。そこはカラスが並んでるところだけ書いて終わらせてるけどね」
ナタリーさん「もしかして遠藤浩輝の『カラスと少女とヤクザ』意識してる?」
あすか「うん」
ナタリーさん「カラスは死骸回収係には苦しいわね、ちょっと。でもアラ還男のおぞましい最後の欲望とか満満と語られてて、グロテスクな表現、どうしたら14歳の女の子が書けるのかしら」
あすか「簡単なことだよ。普段からいろんなもの観察すりゃいいんだ。で、相手だったら、そして自分だったらどうするか考えるんだよ。そこに14歳もアラ還もないよ」
ナタリーさん「あ~、気持ち悪かった。でもあすかっち、鬼才ね。天才じゃなくて鬼才だわ。参りました。え、なんで死骸残らないのがいいの?」
あすか「オリンピック近くて、キャッシュレスが進んでエライめんどくさいことになったから」
ナタリーさん「それ答えになってないわよ!急遽タイトルまで変えて。ことしもよろしく!」
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正月早々おぞましい作品を書かされたあすかっち、へっちゃらのほいです。
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