無心 | 高峰明日香の明日はどっちだ!

高峰明日香の明日はどっちだ!

お人形劇場。永遠の時を生きる「ジルコニア」の少年少女たちの日常と夢と愛と悩みがドールによる劇場で石神井公園・池袋・新宿を舞台に繰り広げられます。闇深いです。コナン時空です。1/6ドール(ジェニー・リカ・バービー・六分の一男子図鑑等)注意:PG12



あすか「お母さん、遅かったね、どうしたの?」

ノンコ「高校時代の先生とばったり会って、ちょっとお茶してきたの」

あすか「へー、よかったね」

ノンコ「あんまりよくないのよ」



ノンコ「結婚しておやめになった先生なんだけど、今、60歳なのね。旦那さん亡くなって、今、退職金で食べてるけど、お金がないんですって。息子さんに電話をかけて、援助してもらえないか頼んだら…」

あすか「頼んだら?」



ノンコ「10万円送ってきて、それっきり音信不通になったんだそうよ。いくら電話しても息子さん、電話に出ないんですって。住所も分からないって」

あすか「職場に電話すればいいのに」

ノンコ「それはできないでしょう」



あすか「ん~、どんくらい困ってるのか分かんないけど、お母さんにも援助してくれとか言ってきたの?」

ノンコ「そういうことは先生、おっしゃらなかったわ」

あすか「年金早めにもらえばいいじゃん」

ノンコ「そうすると額が少なくなっちゃうのよ」



あすか「助けてあげようとか思わなかったの?」

ノンコ「何言ってるのよ。そんなこと失礼だし、向こうがそう望んでいたとしたらこれから先、ずっと面倒をみなければならなくなるわ」



ノンコ「うちだっておばあちゃんがいつまで元気か分からないのよ。ただでさえテルコ姉さんとこに無心に来る人けっこういるらしいし」



あすか「それでがっかりして帰って来ちゃったんだね」

ノンコ「私がおばあちゃんの娘だってこと、先生忘れてくれててよかったわよ」

あすか「お母さん、言わなかったんだね」

ノンコ「向こうばかり喋っていたわ」



ノンコ「あら、あすかちゃん、誰か来たわよ」



志麻子「あすかっちー、こんばんは。これからカツヤ君とデートなの。デート費用貸してくれない?」

あすか「えー?志麻子ちゃんちうちよりお金持ちじゃん」

志麻子「私、カツヤくんとお付き合いするようになってから、お小遣い差し止められたの」

あすか「そりゃそうだろ、デート費用出せないカレシじゃ」



あすか「だいたいこんな時間にどこ行くんだよ」



志麻子「あら、そんなこと聞くのはは野暮よ。倍にして返すから、ね」

あすか「帰って!」



ノンコ「…なかなかお金って出せないものでしょ?」

あすか「使い道にもよる」



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こういった問題はテレビドラマのようにはいかないものです。

そうそう都合よく助けが入るわけではありません。

当事者になった時、初めてわかるのです。