昨夜から

ものすごい罪悪感に襲われている
 
 
 
 
昨日海を見に行って
まあまあな号泣をかましてきて
気分がスッキリしたかと思いきや
その夜には罪悪感が襲ってきた
 
 
 
 
罪悪感など
いちばんアレなやつや
知ってる
そんなことは分かってるよ
 
 
 
 
昨夜はこれまた
遠く離れた父親から珍しく電話があり
お前には何もしてやれんかった
何かしてやれんか
いつも気にかけとる
そう言って電話口で
涙ながらに嘆くものだから
それでまた号泣してしまったのだ
 
 
 
 
わたしが今どうやって生きているか
父はもちろん知る由もない
仕事を辞めて男の金で生きているなど
言えるはずがない
 
 
 
 
だけどわたしの罪悪感が出てきたのは
これが契機ではない
父からの電話が罪悪感をさらに
強めたことは事実だが
根っこはそれじゃない
これは罪悪感のスパイラル現象だ
 
 
 
 
根はその前からの男女関係だ
それは一年近くも
わたしにひたすら尽くしてきた男
お金に物品に家具家電にパソコン
精神的サポート
これまでわたしは彼に
どれほどの労力を使わせたか知れない
 
 
 
 
そこへの罪悪感が
今一気に噴出している
ここまでしてくれた人に
わたしは何をしようとしていたのだ?
大体が今まで彼に何をしてきた?
あれだけ恩を受けておいて
何をしようとした?
 
 
 
 
彼が最も落胆するであろう
最も嘆き悲しむであろうことを
頭の中でとはいえ想像したじゃないか
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
だめだ
さっきからどうにかして
ニュートラルに戻ろうとしてるけど
いつものように簡単にできない
策も見つからない
 
 
 
 
 
 
 
わたしはなんて酷い女なんだろう
自分だけ幸せになればいいなんて
それはなんたる困難か
皆のために相手のためにと労する方が
ずっとずっと簡単なんだ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

 

  この記事の作者
吉原 紅(よしわら べに)

 

1975年生まれ 夫とは別居婚中

2019年の5月末、夫と暮らしていた自宅を出ました

海外ひとり旅、世界にあるすべての美しいもの・麗しきものが好きです

グラフィックデザイナーを経て、今は文筆家と生涯旅人を目指しています

 

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