ロングボードには浪漫がある・・・
勿論、ショートボードを含めた全てのサーフボードにも浪漫はあると思うが、俺はショートボードの事は全く解らないし、興味もない。
そんな男が「浪漫だなんだ・・・」語る訳にも行かず、結果、ロングボードのみとしてる。
そんな浪漫溢れるロングボードには様々なジャンルのサーフボードが存在する。
サーフィンに初めてマニューバーを齎せたPIG。
浮遊感と云う新しい体感を普及させたノーズライダー。
ビッグウェーブのみ対応出来る様に誕生したガン。
そして、小波でも沖合のうねりからロングライドを体感できるグライダー等々・・・
ロングボードはサーフボードにフィンが着いてからショートボードに移行するまでの間、様々な模索が成された・・・
ある意味、特別なジャンルのサーフボードである。
そして、そのジャンルには上記を始め多岐に渡り様々なサーフボードが存在する。
その中で、この数年「面白い!」と再熱しているのがグライダーである。
グライダーはシェイパーによってもサーファーによっても解釈が多岐に渡り、各々が都合の良い様に構築できる不思議なジャンルのサーフボードである。
特別な定義があるのかと云えば、決してそうでは無さそうだし・・・
兎に角、都合の良いジャンルのサーフボードである事は間違いない。
グライダーと云うと俺の中でのイメージは・・・
やはり、スキップ・フライだろう。
これは彼が「ワン・カリフォルニア デイ」の中でもグライダーの楽しさを露わにしている事から、俺の中ではその印象は大きなものとなっている。
実際に俺もスキップ・フライのグライダーを有しているがテイクオフが非常にイージーで取り回しも軽快である事から「スキップ=グライダー」の感はかなりある。
さて、彼以外には誰がいるだろうか?
俺が有しているグライダーは確か・・・3本。
先にも綴った様にスキップ・フライ、彼の兄弟子に当たるマイク・ヒンソン、そして、シェイパーの父と謳われているデイル・ベルジーだ。
ベルジーはPIGのイメージが非常に強いのでグライダーは少々「?」な気分なのだが、スキップ・フライとマイク・ヒンソンのグライダーは非常にコンセプトが似ていて、双方を見ているとある意味で「グライダーの定義はココかな?」と思えてしまう程である。
こちらはスキップフライのグライダーである。
長さは10.6ft。
クリアにボックスフィンと云う非常にシンプルな創りで、更にはフォームはブルー、クロスはシレーンである。
一方のこちらはマイクヒンソンのグライダーである。
アウトラインこそ違え度、基本コンセプトは同じ様で、長さは10.6ft。
フォームはブルー、クロスはスキップ同様にシレーン、そして、ボックスフィンと云った仕様である。
因みに、ベルジーのグライダーはどうか云うと・・・
画像が無いのでスペックだけ紹介すると、長さは11ft、フォームはブルーでボックスフィン、そして、クロスは同様にシレーン。
と、綴った様にグライダーにはある程度の長さが求めらえる傾向があり、故に持ち運びを考えると軽さも求められる事になる事から3本のグライダーが略同じ仕様になっているのではないかと推測できる。
そんな、グライダーに1960年代初頭のサーフボードの概念を汲み入れたらどうなるのであろうか?
それは、例えばオンフィンだったり・・・
パネルカラーだったり・・・
クロスにヴォランを採用したり・・・
フォームをグリーンにしてみたり・・・
過去に入手して来たグライダーはスーパーレジェンドの作品ばかりだが、残念ながらその全てが吊るしである。
長年浪漫溢れるサーフボードを追い求めて来た人間としてはグライダーであっても「自身が納得出来る」モノに乗りたい!
そんな想いを形すべく一人のシェイパーに打診してみた。
果たして彼はどんなグライダーを削ってくれるのだろうか?
keep Surfing!!!!