いつかはバルサが欲しい・・・
ビーチで多くのサーファー達と介していると、こんな事を度々耳にする。
俺自身もバルサを手に入れるまでは常日頃とまでとは云わないがバルサに強い憧れていた時期がある。
勿論、両手では足りない程のバルサを有している今でも、間よくば手にしたいと思っているバルサは後を絶たない。
そんなバルサ・・・
高額で重いからか?
ビーチでお目に掛かる事は略無い。
実際に、俺自身も自身のモノ以外でバルサを目にしたのは一度限りであるのだが、本日は、そんな、バルサの事を少し綴ってみようと思う。
バルサは本当に重いのか?
以前、ランス・カーソンのシェイプルームでバルサに使うフォームの題材を手に取らせてもらったのだが、「えっ?こんなに軽いの?」と思わず声を出してしまった程の軽量感が今でも手に残っている。
考えていれば・・・
バルサは浮き輪や飛行機等のにも使われた事も多く、軽量ながら高い強度を誇り、そして、加工が容易であるとして万能な素材として認知されているのである。
広大なカリフォリニアの話しなので何処の誰が最初にサーフボードに採用したのかは不明だが、それまでの只管重かったレッドウッドのボードからバルサに変わって行った事は必然性だったのであろう。
そんな、軽量で強度のバルサが一度サーフボードに姿を変えると、片手では手に負えない程の重さへと変貌するのは素材の特性なのか?大量に樹脂を吸い込んでしまう事が要因だと云われている。
以前、バルサPIGを削って貰ったピーター・ストッカートに、「何故バルサはこんなに重いんだ?」と尋ねた時に「大量の樹種を吸い込んでいる」と教えてくれた。
元々が軽量故に、気密性がフォームよりも劣っているからだろうか?
その分大量の樹脂を吸い込む事によって、本来軽量であったバルサは重量感のあるサーフボードに生まれ変わるのだろう。
この事は同様にベアーのバルサを削ってくれたロジャー・ハインツも語っていた事からバルサボードが何故に重いのかが見えて来るのではないだろうか?
バルサは他の樹木より著しく成長が早く、大きさも30m~50m程までに成長する事から1950年代半ばまではサーフボードに最適な素材として重宝されたのだが、後にデーブ・スウィートによって開発されたウレタンフォームによって次第にサーフシーンから遠ざかって行く事になるだが、次回はその辺の事を綴ってみたいと思います。
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