ベルジー最後の直系 | Viva '60s SurfStyle!!!

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1960年代のカリフォルニアサーフスタイルに心を奪われた男の独り言。

大国、アメリカ・・・
この国の歴史は我が国もよりも遥かに浅く、日の目を浴びたのも、この100年前後であるという。


しかし、大国の由縁通り、この100年が凄い。


大戦では悉く勝利を収め、人類を月に送り出し、コンピューターを開発し、音楽やモータースポーツにおいても常に世界をリーディングして来た。


そして、勿論、サーフィンも・・・


近代サーフィンの原点でもあるボード、PIGが誕生したのは「アメリカが青春だった」とされる1950年代の半ば。
そう、1955年の事である。


バイクではナックルヘッドに代わり高性能なパンヘッドが大陸を駆け巡り、V8エンジンにおいても一部の廉価版を除き、この時代には大半のアメ車が換装を終えていた。


アメリカを象徴するファッションアイテムのレザージャケットおいても1956年にはホースハイドが終焉を迎え、カウハイドが一般化される等・・・
少年だったアメリカが成年へと遂げて行く過渡期の時代が1950年代である。


そんな時代にPIGは生まれた。


PIGを考案したデイル・ベルジーとそのバディーであったハップ・ジェイコブスの下には多くの客が訪れ、その中にはハリウッドスタアのポール・ニューマンも連なっていた。


ベルジーの下にはジェイコブスを筆頭に、ドナルド・タカヤマ、ビング・コープランド、レイノルズ・イエーター、デューイ・ウェーバー、リック・ストナー、マイク・ディッフェンダッファー、ウェイン・ミヤタ、グレッグ・ノール、ロバート・オーガストらが集っていた。


彼らの愛機は、勿論、PIGであり、削り上げるボードもまたPIGであった。


ベルジーとジェイコブスが袂を別けてからも、彼らは師の教え通りPIG創りに励み、サーフィンを普及させて行った。


そんな彼らはベルジーの直系と呼ばれ、更に彼らの弟子達はベルジー・ツリーと呼ばれている。


本日は、その直系の最後の男と謳われている男のボードである。
彼のはジム・フィリップス。


カリフォルニアでPIGの歴史を訪ね歩くと悉く「ジムを訪ねたのか?」と云われる程の第一人者でもある。


晩年のベルジーを支え続け、誰もが認める最後の直系であるジム・フィリップスとは一体どんなシェイパーなのであろうか?
また、彼が削り上げるPIGはどんなボードなのか?
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深紅のデッキに映え渡るディケールの下に次回の更新では少々綴ってみたいと思っています。


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