ジーン・クーパーのPIG | Viva '60s SurfStyle!!!

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1960年代のカリフォルニアサーフスタイルに心を奪われた男の独り言。

更新を怠っていた俺に後輩が「何故、ブログを書かないんですか?」と尋ねて来た。

 
 
「更新されていないので仕方が無いから昔の記事を読み返してましたよ」
「でも、やっぱり面白いですね。このブログは・・・」
 
 
身近な人間の賛同だが素直に嬉しく思えたが、肝心の更新に至っては中々時間が取れなかった事と、ネタがPIGに偏っている様な気がして、今一度精査しなければと思い、いつしか、1月が終わろうとしていた。
 
 
「確かに、PIGネタが多いですが、貴方自身がPIGが好きなんだからそれで良いんじゃないですかね?」
「それに、奥に埋もれたボードを撮影するのも大変ですしね」
 
 
確かに、そうである。
ネタにしようと思っているボードでも、まずは撮影が必要になる。
となると、必然的に撮影しやすいボードからという事になる・・・
 
 
結果、PIGネタが多くなる訳だ。
しかも、ここ最近はネタにすらしないでボードを手放す事も多々るという始末です。
 
 
そんな戯言はさて置き、本日はこれまで中々紹介に至らなかったボードを紹介したいと思う。
 
 
このボードは、元々はクーパーデザインの製作を担当していたエリックとブライアンのオリジナルレーベル、12フローのPIGが欲しくてサーファーズの矢作さんにオーダーしたのだが、オーダーする直前に「彼等がリタイヤした」と知り、暗礁に乗り上げてしまった所、矢作さんが「ジーンさんに相談して彼等のPIGを作って貰えないか聞いてみる」と云ってくれたのだ。
 
 
そして、完成したのがこちらのPIGである。
イメージ 1

愛機故に、ワックスが塗られたままの撮影になってしまったが、このボードは俺が所有しているPIGの中で最もフィーリングの合うPIGでもある。

 
 
エリックとブライアンが創り出すPIGに惚れ込んだのは、何と云っても、テール形状だった。
 
 
テイクオフは勿論だが、微妙なキック加減がヴィンテージPIGの面(ツラ)を損なわせずに絶妙なバランスで形成されていた。
 
 
ジーンさんのPIG自体はフレックスPIGを所有していたが、どうしてもこの形状のテールが気になり、矢作さんに無理を聞いて頂いたのだ。
イメージ 2
ストリンガーに至っては、ジーンさんのPIGの代名詞である2インチのバルサにして頂き、ティントのレッドで仕立てもらった。
イメージ 3
ジーンさんのPIGと云えば、何と云っても、このフィンである。
イメージ 4
テールの最後尾に付けられ、独特な形状のフィンは「PIGを乗っている事を忘れてしまう」かの様な乗り味を堪能させてくれて、このボードで肩オーバーの波をメイク出来た時には「マジックボード」に出会えた様な錯覚に陥ってしまった程である。
 
 
昨今のモダンPIGの特徴は、キックテールが強めに入っており、レールがピンチ気味、そして、ノーズにややボリュームがある・・・
 
 
良かれと手にしたPIGの答えは略こんな感じが多い様な気がする。
しかし、このボードはヴィンテージPIGの様なボリューミーなレールにタンカー級のグライド感、そして、それらを忘れさせてくれるかの様な軽快取り回し・・・
 
 
俺にとって、正に「マジック」的なPIGであるボードにオーダー時に矢作さんが「ジーンさんがレーベルはどうする?」と連絡をくれた。
 
 
普通なら、迷わず「クーパーフィッシュ!」と云うべきなのだろうが、このボードはエリックとブライアンのPIG欲しさに作って貰ったPIGである事から即答で「クーパーデザイン!」でお願いした次第である。
イメージ 5
余りにもフィーリングが合う故に、他のPIGが乗れなくなる事に配慮して現在は封印状態であるが、このボードは間違いなく10年後も所有し続ける1本である事は間違いないだろう。
 
 
KEEP SURFING!!!