ファッション誌などで頻繁に見掛る言葉に「定番」というのがある。
この定番というのは非常に厄介なもので、企業側が造ろうと思っても作れる代物でなかったりすのだ。
従って、企業から「うちの定番」なんて発するのは「どうなんだろう?」と俺はいつも首を傾げてしまう。
この定番というのは非常に厄介なもので、企業側が造ろうと思っても作れる代物でなかったりすのだ。
従って、企業から「うちの定番」なんて発するのは「どうなんだろう?」と俺はいつも首を傾げてしまう。
では、定番とはどの様に誕生するのか?
実は定番と言うのは、マーケットが造る物だと俺は思っている。
身近な所だとアイスの「ガリガリ君」が最たる例ではないだろうか?
企業が「こんなのあったら売れるかな?」と企画製造し、それが瞬く間にマーケットに認められ、それを長きに渡って継続させる事が出来て、ようやく誕生するのが「定番」なのだと思う。
身近な所だとアイスの「ガリガリ君」が最たる例ではないだろうか?
企業が「こんなのあったら売れるかな?」と企画製造し、それが瞬く間にマーケットに認められ、それを長きに渡って継続させる事が出来て、ようやく誕生するのが「定番」なのだと思う。
大なり小なり企業ともなると、この定番は喉から手が出るほど欲しいもので、当然、それを扱う小売店も同様である事は言うまでもない。
そんな定番だが、ロングボードの世界にもしっかりとあったりする。
これは俺の勝手なジャッジなのだが、ビングのデビット・ヌイーバーモデルとウェーバーのパフォーマーがそれに当たると思う。
勿論、それ以外にもあるだろうが、この二つはロングボードを始めた者ならば必ず意識する代物ではないだろうか?
これは俺の勝手なジャッジなのだが、ビングのデビット・ヌイーバーモデルとウェーバーのパフォーマーがそれに当たると思う。
勿論、それ以外にもあるだろうが、この二つはロングボードを始めた者ならば必ず意識する代物ではないだろうか?
ノーズに足を掛ける事など夢のまた夢の俺ですら、ノーズライドを仕掛ける度にデビッド・ヌイーバーモデルが頭にちらついたりする。
また、他のシェイパーが削るノーズライダーは、必ずと言って良いほどデビット・ヌイーバーモデルの比較対象となる。
また、他のシェイパーが削るノーズライダーは、必ずと言って良いほどデビット・ヌイーバーモデルの比較対象となる。
その一方で、テイクオフに悪戦苦闘するサーファー達が略間違いなく気にするのが、ウェーバーのパフォーマーではないだろうか?
波に乗れなければ始まらないサーフィンの最初のハードルと言えば、テイクオフである事は誰の目か見ても明らかで、パフォーマーはもがき苦しむサーファー達の打ち出の小づちの様なボードなのだ。
そして、この2本に共通する事と言えば、情報の一人歩きである。
海でテイクオフに苦戦する友人を見掛けると「パフォーマー乗って見たら?」とか、ノーズに憧れる者への「デビッド・ヌイーバーモデルは・・・」などの会話は耐えないのではないだろうか?
波に乗れなければ始まらないサーフィンの最初のハードルと言えば、テイクオフである事は誰の目か見ても明らかで、パフォーマーはもがき苦しむサーファー達の打ち出の小づちの様なボードなのだ。
そして、この2本に共通する事と言えば、情報の一人歩きである。
海でテイクオフに苦戦する友人を見掛けると「パフォーマー乗って見たら?」とか、ノーズに憧れる者への「デビッド・ヌイーバーモデルは・・・」などの会話は耐えないのではないだろうか?
そう・・・
これこそが、定番の醍醐味なのだ。
しかし、この定番は先にも書いた様に企業側から作れるものでは無いのが厄介なのだ。
さて、今日はボードの紹介と言うよりは、そんな定番のボードで成功したシェイパーの話をしたいと思う。
察しがついた方もいると思うが、ロングボード業界で最も成功した人物と言えば、間違いなくドナルド・タカヤマである。
これこそが、定番の醍醐味なのだ。
しかし、この定番は先にも書いた様に企業側から作れるものでは無いのが厄介なのだ。
さて、今日はボードの紹介と言うよりは、そんな定番のボードで成功したシェイパーの話をしたいと思う。
察しがついた方もいると思うが、ロングボード業界で最も成功した人物と言えば、間違いなくドナルド・タカヤマである。
タカヤマの成功は、正に定番あっての賜物だと俺は思っている。
彼が生み出した名作、モデルTはその最たる例であり、毛色は違うがイン・ザ・ピンクも同様であり、それ以外にも多くの定番を有している。
そう、彼は最強の矛と盾を有していたのである。
彼が生み出した名作、モデルTはその最たる例であり、毛色は違うがイン・ザ・ピンクも同様であり、それ以外にも多くの定番を有している。
そう、彼は最強の矛と盾を有していたのである。

では、タカヤマの矛と盾とも言えるモデルTだが、一体どのくらい凄いのか?
乗った事のある人ならば判ると思うが、俺ですら自分が「上手くなった?」と勘違いする程である。
そんなタカヤマのモデルTで、知人のジャーナリストとこんな会話をした。
俺 「最近、何乗ってんの?」
ジャ「言いたくない」
俺 「なんで、教えてよ!」
ジャ「だって、恥ずかしいよ」
俺 「なになに?教えて」
ジャ「モデルT!」
俺 「えぇ?何で今更!?」
ジャ「ほら!だから言うの嫌なんだよ!」
俺 「そういう意味じゃなくて、今までだって乗る機会はあったでしょう?」
ジャ「今までは立場的に乗れなかったのよ・・・」
俺 「あっ、そうかぁ?それも大変だね?で、どうなの?」
ジャ「ヤバい!」
俺 「乗り易過ぎて?」
ジャ「うん。あれはヤバいよ!乗れば乗るほどハマる!」
俺 「正直、俺の技量だと明確には解説出来ないから・・・」
ジャ「でも、乗り易いでしょう?」
俺 「まぁね。勘違いするからね。やっぱり、モデルTはクラシック最強なんじゃない?」
ジャ「いや、タカヤマさんの板はクラシックじゃないよ」
俺 「えぇ?どういうこと?クラシックじゃないの?」
ジャ「あれはモダンクラシックだね」
俺 「モダン?」
ジャ「前にも言ったと思うけど、タカヤマさんの板はかなり改良が加えられているんだよ」
俺 「なんか、そんな話前にもしたよね?」
ジャ「ジョエルがライダーだった頃のモデルTと晩年の頃のモデルTでは微妙に違うしね」
俺 「そっかぁ・・・完成させて他界してしまったのかぁ・・・」
ジャ「いや、もし健在だったら、完成する事無く微妙に手が加えていたと思うよ」
俺 「と、言うことは晩年のモデルTが良いって事?」
ジャ「まぁ、それは乗り手が決める事だから賛否両論じゃないかな?でも、マシンシェイプの方が精度は良いよね」
俺 「マシンシェイプねぇ・・・」
ジャ「言いたくない」
俺 「なんで、教えてよ!」
ジャ「だって、恥ずかしいよ」
俺 「なになに?教えて」
ジャ「モデルT!」
俺 「えぇ?何で今更!?」
ジャ「ほら!だから言うの嫌なんだよ!」
俺 「そういう意味じゃなくて、今までだって乗る機会はあったでしょう?」
ジャ「今までは立場的に乗れなかったのよ・・・」
俺 「あっ、そうかぁ?それも大変だね?で、どうなの?」
ジャ「ヤバい!」
俺 「乗り易過ぎて?」
ジャ「うん。あれはヤバいよ!乗れば乗るほどハマる!」
俺 「正直、俺の技量だと明確には解説出来ないから・・・」
ジャ「でも、乗り易いでしょう?」
俺 「まぁね。勘違いするからね。やっぱり、モデルTはクラシック最強なんじゃない?」
ジャ「いや、タカヤマさんの板はクラシックじゃないよ」
俺 「えぇ?どういうこと?クラシックじゃないの?」
ジャ「あれはモダンクラシックだね」
俺 「モダン?」
ジャ「前にも言ったと思うけど、タカヤマさんの板はかなり改良が加えられているんだよ」
俺 「なんか、そんな話前にもしたよね?」
ジャ「ジョエルがライダーだった頃のモデルTと晩年の頃のモデルTでは微妙に違うしね」
俺 「そっかぁ・・・完成させて他界してしまったのかぁ・・・」
ジャ「いや、もし健在だったら、完成する事無く微妙に手が加えていたと思うよ」
俺 「と、言うことは晩年のモデルTが良いって事?」
ジャ「まぁ、それは乗り手が決める事だから賛否両論じゃないかな?でも、マシンシェイプの方が精度は良いよね」
俺 「マシンシェイプねぇ・・・」
と言ったやり取りをしたのだが、モデルTがどうのこうのと言うよりは、酒の席でモデルTの会話が出ること自体が凄い事なのだと思う。
そして、知人が滅茶苦茶上手いと「勘違い」されるから「恥ずかしい」と称した事こそが定番の性なのだと思う。
そして、知人が滅茶苦茶上手いと「勘違い」されるから「恥ずかしい」と称した事こそが定番の性なのだと思う。

現在、このタカヤマのスタイルは多くのシェイパー達が手本にしていると言われている。
稀代の天才と謳われているロビー・キーガルは「タカヤマのビジネスモデルがベストだ!」と豪語しているらしい。
そして、それを手本にしたかの様に「クリーム」というレーベルをリリースしている。
誰もが、ストレス無くサーフィンを楽しめる様に「乗り易い」ボードに特化している一方で、クラフトマンとしての自身の拘りは「ガトへロイ」と言うレーベルで表現しており、上手く区分けしている。
同様に、ジーン・クーパーも「クーパーフィッシュ」、「クーパーデザイン」と言うレーベルを使い分けている。
明確なコンセプトを掲げているクーパーデザインに対して、シェイプは勿論であるが、フォームやラミネートにおいても徹底的に拘り続けるクーパーフィッシュは、芸術の域に達していると思う。
明確なコンセプトを掲げているクーパーデザインに対して、シェイプは勿論であるが、フォームやラミネートにおいても徹底的に拘り続けるクーパーフィッシュは、芸術の域に達していると思う。
自分だけの最高の1本を追い求めてサーファーはボード探しの旅を繰り返すのだが、その一方で、誰からも評価を受けた名品に出会いたいと思うのも性ではないだろうか?
ドナルド・タカヤマは後者を上手く活用し、ロングボードと言う水遊びをより身近にさせてくれた人物なのだと思う。
ドナルド・タカヤマは後者を上手く活用し、ロングボードと言う水遊びをより身近にさせてくれた人物なのだと思う。
俺が所有するモデルTはバルサを含めると3本あるのだが、バルサ以外の2本で双方の乗り味を楽しめたらと思っているのだが、俺の技量では無理な話かな?
いずれにせよ、乗りたいボードは山ほどあるのだが、デビッド・ヌイーバー、パフォーマー、そして、モデルTなどの定番たる名作を再び楽しみたいと思っている。
いずれにせよ、乗りたいボードは山ほどあるのだが、デビッド・ヌイーバー、パフォーマー、そして、モデルTなどの定番たる名作を再び楽しみたいと思っている。
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