【前編】BOSS KATANA-HEAD MkIIレビュー:自宅派・宅録派にもおすすめのアンプ | ALTERNATIVE SPIN

ALTERNATIVE SPIN

元東日本ヨーヨーチャンピオンのブログ。スキルトイのレビューや楽器ネタを書いています。レビューのご依頼はスキルトイ情報サイトZESTのフォームからお願いします。

みなさんこんにちは。こんばんは。おじさんです。

今回は新しく買ったギターアンプ…




BOSS KATANA-HEAD MkIIのお話です。

 

知名度の割にレビューやレポが少ないこの製品、興味はあれども手を出しあぐねている人もいるかと思います。

 

そんなみなさんのために腕はヘボいが海外製品のテスター・ローカライズ経験を持つ謎のおじさんから見たKATANA-HEAD MkIIの魅力や目玉機能を紹介します。

 

 

 

 

 

 

 



KATANA-HEAD MkIIとは


KATANA-HEAD MkIIはBOSSが開発した「刀」シリーズの第二世代アンプヘッドです。

 

 

 

 

エレキギターとエレアコに対応する最大100W出力が可能なソリッドステートのデジタルアンプ。ライブやスタジオ練習でも十分活躍できる高出力モデルです。

 

 

 

 

この仕様だけ聞くと外で演奏しない人には無縁な製品と思われるかもしれません。

 

しかし。KATANA-HEAD MkIIは一味違います。

 

こいつはお座敷ギタリストや宅録派にも適している家に置いておく価値のあるアンプヘッド」なんです。

 

 



魅力その1「多彩なエフェクト」

 
KATANA-HEAD MkIIはいわゆるデジタルアンプ。
 
「アンプモデルやエフェクトがたくさん入っている」「PCと専用ソフトを使って音作りができる」…なんてのはみなさん耳タコでしょうから特筆すべきポイントに絞ってお話しましょう。
 
KATANA-HEAD MkIIには独自のエフェクトや他社のモデリングだけではなくBOSS&Rolandエフェクターのモデリングエフェクトが搭載されています。一例を挙げますと、
  • BLUES DRIVE:BD-2
  • OVERDRIVE:OD-1
  • METAL ZONE:MT-2
  • METAL CORE:ML-2
  • DC-30:Roland DC-30
  • BOSS COMP:CS-3  等
     
 
 

説明書に「BD-2」と書かれている通り実機に忠実とまではいきませんがそこは自社製品。ちゃんと似たテイストにできています。特に実機もデジタルなML-2などはかなりの完成度。

 



※愛用のML-2実機。

ハーモナイザーの名前がまんま「HARMONIST」なのもニクいですね。

その他お役立ちエフェクトとしてはエレキの音をアコギっぽくする「AC. GUITAR SIM」

ピックアップのキャラクターを変える「GUITAR SIM」

エレアコの音を生っぽくする「AC. PROCESSOR」

ギターシンセサウンドを作る「WAVE SYNTH」などがあります。

 

搭載エフェクトのラインナップを見ると限られた機材でそれっぽい音が出せるように機能を詰め込んでくれたという印象を受けます。

ちなみにGUITAR SIMはよくある「シングルコイルをハムバッカーっぽくする」機能だけでなく「ハムをシングルのハーフトーンっぽくする」「ソリッドエレキをフルアコっぽくする」こともできます。

ここまで書いた内容だけでそこそこのマルチ並の機能が盛り込まれている恐ろしさ。海外製マルチのコスパばかり注目される昨今ですが刀シリーズだって相当ヤバいです。



魅力その2「内蔵スピーカー」

一般的なアンプヘッドはキャビネットに繋ぐか各種アウトを使わないと音が出ないものですがKATANA-HEAD MkIIは単体で音を出すことができます。

なんと本体前面左側に5インチのスピーカーが内蔵されているんです。

 

 

 
 

その機能を知ったときは流石に驚きました。VOXのToneLabEXみたいなことをアンプヘッドでやってるの?!って。

内蔵スピーカーの出力は30W。ここまでくるとKATANA-HEAD MkIIはアンプヘッドであると同時に「アンプヘッド型のコンボアンプ」でもあると言えます。

音質については「期待しないほうがいい」という感想が散見されますが僕からすると自宅練習用コンボアンプの基準はよゆーーーーでクリアしている音質です。

 

 

 

 

VOXのMINIとかFenderのMustangみたいなクラスで遊ぶのが好きな人はたまらないと思いますよ。




魅力その3「スタンバイモード」

ヘッドフォンアウトがあるギターアンプの多くはヘッドホンを挿すとスピーカーからは音が出なくなる仕様です。

 

 

 


逆に言うとヘッドホンが抜けたら瞬時にスピーカーから音が出てしまう。不慮のすっぽ抜けや接点不良が爆音の元になる。家族やご近所に配慮しながらプレイしている人にとってはかなりコワい仕様です。

ではKATANA-HEAD MkIIはどうか。

KATANA-HEAD MkIIの出力切り替え(アッテネーター)ノブを見ると0.5W、50W、100Wの他にSTANDBYという表記があります。

 

 

 

 

ノブの位置をこのスタンバイにしておくと内蔵スピーカーからも外部スピーカーからも音が出なくなるんです。

この状態で生きる出力はヘッドホンアウトとラインアウトのみ。スタンバイモードにしておけば不意にヘッドホンが抜けても騒音を発生させることがないんです。すっごい便利。まさに自宅練習の味方です。

 

ヘッドホンアウトとラインアウトはプラグを挿しておけば常時生きるみたいです。この性質を利用して僕はラインアウトにチューナーを繋ぎっぱなしにしてヘッドホンで練習したりしています。




魅力その4「高品質なキャビシミュ」

KATANA-HEAD MkIIのヘッドホンアウトやラインアウト、USBから出る音にはキャビネットシミュレーターが掛けられます。このキャビシミュの出来がかなり良い。

キャビシミュはメーカー/製品によってクオリティに大きな差があるもので…例えば僕が日頃溺愛しているBlackstar Fly3もキャビシミュつきヘッドホンアウトの音は正直あんまり良くはありません。かつて使っていたHT-1もそうだったし、さらに時代を遡ると聞けたものではない質のアンプがいくつもありました。

KATANA-HEAD MkIIはラインレコーディング機器としての用途も見越して設計されているので一定の品質をクリアできています。

 

 

※これは初代HEADのサウンド。

 

ホントしっかりしてる。単体のアンプシミュレーターじゃないのにすごいなあと素直に感心しました。

長くなってしまったので後半へ続く…